雛人形を観る

北海道神宮の祈祷受付の所に、雛人形セットが５つも飾られていた。
見入ってしまった。
雛人形の飾りにずっとあこがれていた。
郷里の石川県は保守的な風習があり、娘がいる家は、雛人形を飾る。
その雛人形は、富める嫁の実家が孫に娘ができると、買って送ることになっている、という。

だが、私には、二体の雛人形で、２，３回、仏壇の横に飾られていたのを観た事があったが、中学生くらいから、観なくなった。
従妹の家に、5段飾りの雛人形を観にいつも出かけていたからか。

従妹の家は5段で、私は２体というのは、母がいわく、私の時は、何かお祝い事などが続いて、祖父母に資金が足りなくて、５段は買えなかったと聞いた。
小学生の頃、「なぜ私には５段じゃないのか」と遠慮なく母に詰問した記憶がある。
今思えば、母を傷つけてしまったなあと気の毒に思う。
だから、もう家で飾らなくなったのか。

神宮の雛人形たちは、古く由緒がある飾りだった。
５分位、お人形様たちを見つめて、今日は去ることにした。
また観にいこう。
好きなお雛様の顔を観ながら、少し心でお話してみたいから。

すべてに感謝。