絵本をゆずる

息子にもう読まない絵本や本を処分したいと伝えると、手元に１０冊くらい残して、３０冊くらい渡してくれた。

絵本を見ると、夜寝る前に読んであげていた沢山の想い出がよみがえってきた。

赤ちゃんの時の絵本は、絵がカラフルで、文章も音のフレーズを入れて、耳に優しい。
絵本を読む私も子育てに必死な時のストレスから癒されていたと今になって思う。

毎晩読んでいたその絵本から、息子は情緒や想像力を育んでくれたと感謝している。
しかし、「処分する！」しかないということで、一旦はゴミと割り切ったが、やはりどうしても捨てられない。

そこで、コープ宅配の配達の方の挨拶文で、９ヶ月の赤ちゃんの父親だと自己紹介していたのを思い出して、今日がその宅配の日だったので、思い切って絵本がいらないか尋ねてみた。

その２０歳代後半と思われる父親の方は、目をまるくして私を凝視し、恐縮しながらとても喜んでくれた。ちょうど明日が子供の日なので、嬉しいと全て引き取ってくれた。
赤ちゃんの可愛い写真も見せてくれた。
私は捨てるのがもったいないし、本好きで、文章を書く仕事もしているので、本の著者がどのような思いで書いてあるか、感じている。
本と喜ばれるお役立ちが出来て、私こそ、その若いお父さんに感謝している。

きっと今晩は、赤ちゃんに読み聞かせしているだろう。本人がいつも本を読んであげていると言っていたから。

絵本たちも二人目にお役立ちができて、嬉しいだろう。

絵本作家の方は、印税は入らないけれど、自分の作品を楽しんでもらえる人が増えるのは、良いよね。

絵本を読んでくださる若いお父さんに育つ赤ちゃんも幸せだ。

感謝