樹木希林さん、ありがとう

樹木希林さんの生き方を全部知るわけじゃないし、彼女と会ったこともないのに、失礼かもしれないが、彼女が大好きだ。
静かな語り口、相手を包み込むような物言い、でも情ばかりでなく、突き放す言動もある。
そのバランスがいい。

だんな様の内田さんとの葛藤は、想像に難くない。
でもニュースによると、ここ最近、内田さんを思いやる言葉をかけられたという。
最後は、家族に見守られて旅立たれたというから、よかったと手を合わせた。

自分の両親を見送った日を思い出した。
最後の日々を穏やかに一緒に過ごせたことは、ぎりぎりの親孝行だった。
親孝行はこれでいいというきりがない。
でも仕事の調整がきいて、病院や施設が近かったので、夜中でもかけつけられた。
これが遠くに住んでいたら、急を聞いても、間に合ったかどうか。

こういう親子の最後の別れの場面は、世界中どこにでもある。
最後の場面ばかりじゃなく、生きて元気なときにこそ、親子がどんな交流をしているか、葛藤があったとしても、本音で話し合ってお互いの生き方を理解できたらいい。

すべてに感謝。