「ありがとう」の次に口癖なのが
「ごめんなさい」
「ごめんなさいって先に謝ったもの勝ちなんじゃよ!」
って、昔、実家の近所に住んでいた説教とタバコが大好きなババ様が言っていた。
ババ様、続けて言う。
「おめぇのトト様、カカ様もケンカするじゃろ?そんな時、カカ様は謝んねえべ。」
うんうん、たしかに。この前なんてコタツぶん投げて襖を破ってトト様顔真っ赤にして暴れてた。
「そーじゃろ( ̄▽ ̄)カカ様に言っておけ!先に謝ったもの勝ちだってな」
うん、言ってみる!ありがとう!
私、これで我が家もやっと平和になるのかと喜んでカカ様に言ったのよ。
トト様と喧嘩になったらカカ様が先に謝った方がいいよ!って。
そしたら、カカ様はみるみる鬼の形相になり
「それはトト様に言ってけろや」
まだ小学校低学年が故に伝え方が悪かった。
伝えるのに失敗しちゃったけど、しかし、ババ様の言うことは間違っていない。私だけでもその言葉をずっと持っていなくてはならない気がして、ずっと大事にして来た。
ババ様のおかげで、謝ればいいと思って!ってよく親に言われるくらい、ごめんなさいがすんなり出てくるようになった。
でも、謝ればいいなんて思っちゃいない。ごめんなさいで済まされないことが世の中にはたくさんあるってことも知っていた。
人のものを盗んだり
人を傷つけたり
人のものを壊したり
人のありもしないことを口にしたり
ごめんなさいの一言では取り返しのつかない事がたくさんある。
私の場合はせいぜい、
捨てられたノミだらけの子猫を連れて来たり・・
田んぼの隅でカラカラになりかけた、おたまじゃくしの卵を池に放して大量のゲコゲコに眠れなくなったり・・
瀕死だったヘビをこっそり勉強机の下のダンボールで看護してたり・・
用水路でゴミを引っかかる用のロープに引っかかっていた猫の親子の亡骸を引き上げて、埋葬してあげて!って連れ帰ったこととか・・
挙げればキリがないけれど、いつも自分のこと以外で親に謝っていた。
でも、自分のことではないからこそなのかもしれない。
親は「全くもう」
プンスカプンスカ怒りながら
ノミだらけの子猫を綺麗に洗ってノミ取りをしてくれたり
網でカエルをすくって家の前の沼に離してくれたり
野生動物に詳しい鉄砲撃ちのジジ様に野生動物の傷に効く薬をもらってくれたり
猫の親子は前の山の動物のお墓に丁寧に埋葬してくれた。
いつもいつも、「ごめんなさい」は「ありがとう」に繋がっていたんだね
ババ様、ありがとう。
ババ様のおかげで私の人生は
とても楽しいよ!
空の上から礼よりタバコがいいのぅ〜
言われそうだ( ̄▽ ̄)
✿︎𝕋𝕙𝕒𝕟𝕜 𝕪𝕠𝕦✿︎