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日記 私の祖母

2023-12-12 11:55:00 | エッセイ
日記 私の祖母

母方の祖母の話しです。
父方は、全く知りません。


母は一人っ子でしたので、祖母と屋根を同じくしておりました。

因みに祖父の命日は、
昭和四四年四月四日でありました。

仏壇にある位牌のその数字を目にする度に、子供ながらに凄いな…と思っておりました。


私の祖母も苦労人であったと、幼少時に、よく母から聞かされておりました。

なんでも祖父が病弱で、普通に勤めに出れなかったようでございました。

なものですから、子供(私の母)を授かった時には、祖母の姉だか妹だかに養子に出そうかと、話しが持ち上がったそうで、よく母が恨み節的に私に話してくれました。

とはいえ結局そんな事はせず、たった一人の子どもを、貧しいながらも育てたようでございました。



母曰く、祖母は火事に遭ってから、頭がおかしくなったんだ、と話しておりました。

どうも昔、火事に遭ったらしいです。母が子供の頃の話しです。


なものですから、祖母は火には異常に恐れをなし、火の気など一切ない自身の部屋に私を招き入れて、火事は起きていないか聞いて来るのでございました。

無いよ、大丈夫。
火なんて無い。

そう言うだけで祖母は安堵し、お礼にお小遣いを握らせるのでございました。

孫は他にも数名いたのですが、取り合ってくれる孫は、私のみでした。

毎日毎日日に何度も同じ事を聞かれるので、私の兄弟たちは嫌気が差し、取り合わないのでございました。

私は、祖母がそうなった事情も知っておりましたので可哀想にも思い、またお小遣いをくれるので、全く嫌ではありませんでした。

逆に、断る兄弟の心情が理解出来ませんでした。



続く…。
かなあ…。


そんな祖母は、命の母の愛用者でございました。毎日飲んでおりました。

















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