日記 片翅の蝶々さん
片翅蝶々さんは一日の大半を、この花に捕まって過ごしておりました。
寝るのもこの花にぶら下がり…
飛んでる夢でもみれてたらいいな。

なのに今朝はこの花に蝶々さんの姿がありませんでした。
小さな飼育ケースに入れておりましたので、花瓶の周りを見渡せば、蝶々さんはそこに落ちておりました。
もう足に力が入らず、自由がきかないのです。
4本の細い足は、後ろに向かって真っ直ぐに硬直しておりました。
日に日に老いて行く姿は、なんら人間と変わりません。
昨日から、随分と食も細くなっていたのでした。
なので今朝の事態にも、心の準備は出来ておりました。
悲しみはあるけれど、その悲しみを受け入れる事が出来ておりました。
下に落ちた蝶々さんを拾い上げると、まだ生存していて、翅を一生懸命動かしておりました。
私はスプーンに掬った蜜をどうにかして飲ませようとしたけれど、その長いストローのような口も、もはや足腰同様枯れ始めていて、巻いた口を爪楊枝で伸ばしても伸ばしても、すぐにもとに戻ってしまうのでした…。

私は考えた末、最後を花の上で迎えさせてあげたいとの結論に至りました。
翅をバタつかせて花から落ちてしまいますが、しばらくして落ち着きを取り戻したようで、飛んでる虫を目で追ったりして、外気を楽しんでいるようでした。
今日は時折見に来て、ずうっとこのままここに居させてあげようと考えましたが、空高く飛ぶ鳥の鳴き声にえらく反応して、激しく翅をバタつかせたので、やっぱり飼育ケースに入れて、クーラーの効いた室内に移動させました。
野地すみれがある限り、ツマグロヒョウモンの卵は産みついて、また小さな可愛い生命が歩きだします。
幼虫時に撒いたスミレ科の芽吹きが始まって、すでに誕生した新たな赤ちゃんがおりました。
今いるツマグロヒョウモンの蛹は、この一頭が最後になります。
最後にしたいと思います。

私の視界に入った天敵は…
やっつけます。
せめてそのくらいはしてあげたい。
うちのアゲハ蝶も片方の羽が折れ曲がっていて羽化しました。
(青虫のことをブログに書きましたが、その後を書けずにいます)
動けなくて数日で亡くなりました。その間、はちみつを舐めさせたりしましたが、かえって苦しみを長引かせるかなぁ、と思ったり。
育て方がいけなかったのか?と悩んだり。
同じように育ってもそういうことがあるんだ、とブログを読ませていただいて少し気が楽になりました。
コメントありがとうございます。
こんにちは。
例えどんな状況であったとしても、動植物たちは
生きることを諦めていないものだと思っています。
今回、このような形で蝶々と接する事が出来て、
私もまた一回り成長させて頂けたように思います。
candycandyまた読みたくなりました。
私もガッツりそんな世代です。
因みに私もテリィ派でしたよ。