まあるい地球

雑多な内容のブログです。

日記 片翅の蝶々さん

2020-09-06 10:04:00 | エッセイ

日記 片翅の蝶々さん


片翅蝶々さんは一日の大半を、この花に捕まって過ごしておりました。


寝るのもこの花にぶら下がり

飛んでる夢でもみれてたらいいな。







なのに今朝はこの花に蝶々さんの姿がありませんでした。


小さな飼育ケースに入れておりましたので、花瓶の周りを見渡せば、蝶々さんはそこに落ちておりました。


もう足に力が入らず、自由がきかないのです。

4本の細い足は、後ろに向かって真っ直ぐに硬直しておりました。


日に日に老いて行く姿は、なんら人間と変わりません。



昨日から、随分と食も細くなっていたのでした。



なので今朝の事態にも、心の準備は出来ておりました。

悲しみはあるけれど、その悲しみを受け入れる事が出来ておりました。



下に落ちた蝶々さんを拾い上げると、まだ生存していて、翅を一生懸命動かしておりました。


私はスプーンに掬った蜜をどうにかして飲ませようとしたけれど、その長いストローのような口も、もはや足腰同様枯れ始めていて、巻いた口を爪楊枝で伸ばしても伸ばしても、すぐにもとに戻ってしまうのでした





私は考えた末、最後を花の上で迎えさせてあげたいとの結論に至りました。


翅をバタつかせて花から落ちてしまいますが、しばらくして落ち着きを取り戻したようで、飛んでる虫を目で追ったりして、外気を楽しんでいるようでした。


今日は時折見に来て、ずうっとこのままここに居させてあげようと考えましたが、空高く飛ぶ鳥の鳴き声にえらく反応して、激しく翅をバタつかせたので、やっぱり飼育ケースに入れて、クーラーの効いた室内に移動させました。




野地すみれがある限り、ツマグロヒョウモンの卵は産みついて、また小さな可愛い生命が歩きだします。


幼虫時に撒いたスミレ科の芽吹きが始まって、すでに誕生した新たな赤ちゃんがおりました。


今いるツマグロヒョウモンの蛹は、この一頭が最後になります。


最後にしたいと思います。





私の視界に入った天敵は

やっつけます。


せめてそのくらいはしてあげたい。




2 コメント

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Unknown (candycandy)
2020-09-07 07:54:11
こんにちは。

うちのアゲハ蝶も片方の羽が折れ曲がっていて羽化しました。
(青虫のことをブログに書きましたが、その後を書けずにいます)
動けなくて数日で亡くなりました。その間、はちみつを舐めさせたりしましたが、かえって苦しみを長引かせるかなぁ、と思ったり。
育て方がいけなかったのか?と悩んだり。
同じように育ってもそういうことがあるんだ、とブログを読ませていただいて少し気が楽になりました。
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Unknown (maarui-chikyu)
2020-09-07 08:24:08
candycandy様
コメントありがとうございます。
こんにちは。
例えどんな状況であったとしても、動植物たちは
生きることを諦めていないものだと思っています。
今回、このような形で蝶々と接する事が出来て、
私もまた一回り成長させて頂けたように思います。

candycandyまた読みたくなりました。
私もガッツりそんな世代です。
因みに私もテリィ派でしたよ。
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