カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

テンヨーで購入したウォンド/Magicians Wand | Ebony & Ivory by Rings-N-Things Magic

2022-03-05 21:31:00 | Wands(ウォンド)

これまでカップばかりでしたがウォンドも少し紹介していきたいと思います。一発目として、これまでずっと使ってきたテンヨーのショップで購入したウォンドを紹介しようと思ったのですが、ウォンドを1本で説明するのもあまり書くことないかなと思い、Rings-N-Things Magicで購入したウォンドも一緒に紹介することにしました。共通点は伝統的な黒と白とデザインという事です。

 ウォンドは多くのカップ&ボールの手順において必需品です。チョップカップでは使わない場合が多いかもしれませんが、複数のカップを使う手順では、多くの手順で使われます。もちろん使わない手順も少なからずあります。Tommy Wonder氏の手順やJohnny Paul氏の手順はそうですよね。

 いつの時代からカップ&ボールでウォンドが使われていたのかは(研究はありそうですが)私は知りません。ただ、私の持っている本では1400年代に描かれたとされる下記の絵では既にカップ&ボールと共に描かれています。


 多くのウォンドを使ったカップ&ボールの絵を見ていると、かなり昔から現在現在のように両端と中央に分けられたデザインのウォンドが使われていたようです。特に伝統的なウォンドのデザインとして、中央(シャフト?)が黒で両端が白のウォンドがありますが、おそらくこのカラーになったのは、すごく古いわけではなく、カップ&ボールというよりマジック全体で黒い燕尾服にシルクハット、白い手袋を付けてマジックを行うようになってからかもしれません。とすると、1800年代前半のロベール・ウーダン以降のこととなり、それ以前は違う色のウォンドが使われていたと考えられます。一般的にはウォンドと言えば、カップ&ボールよりシルクハット(トップハット)とセット(ハトかウサギも??)のイメージですよね(笑)


 ダーク和秋氏のブログよりで、この配色についての考察がありますので、URLを示します。

マジックウォンドのデザインの理由(ダーク和秋氏のブログ)

 また、この伝統的なウォンドカラーに関して、プラスチック製品を除くと、真っ白というより少しくすんだ白、つまり象牙色が用いられます。昔は本当の象牙を使っていたのでしょうか服の色などで「アイボリー」という色がありますが、これが象牙という Ivoryから来ているというのを知ったのは、恥ずかしながらマジックウォンドを海外から購入するようになってからです(汗)

 あと、ウォンドの形は円筒のモノが一般的ですよね。もし、ウォンドがマジシャンの魔法に必要なアイテムで特殊な力が出る(?)ものなら、ハリーポッターの魔法使い達のように様々な形があり、先が尖ってそうですが、やはり向きがあると使い勝手悪いですもんね。また今となっては、多くのマジシャンが行うサイレント・モーラのウォンドスピン(バーノンがカップ&ボールで使う事で有名になった)もやはり対照的な形でないとできませんしね。

 また、ウォンドって何故必要なんだろう?というのを観客が思わないような演出(説明)は必要な気がしています。ですので、やはりお呪いのジェスチャーで使うとか、ウォンドを使ったマジックをするかがいいと思うのですが、お呪いに使う場合は、はじめはウォンドを使っているのに後半は使わなくても不思議なことが起こるの??みたいな、矛盾が生じたりしてるんですよねそこまで考えなくてよいのか


 前置きが長くなってしまいましたが、私が初めて購入したウォンドはテンヨーのディーラーさんがいるショップで購入したウォンドでした。カップ&ボール用ではなく、おそらくトップハットと共に別のマジックで使うために購入した記憶があります。このウォンドがテンヨー製なのか海外からの輸入品を売っていたのかは覚えていませんが(多分渋谷あたり)、テンヨーの商品として定番で売られていた商品ではないと思われます。25年ほど前に購入したと思いますが、あまり売っているのを見たことが無いので、どなたか情報お持ちならよろしくお願いします。テンヨーではカップは売っていますがしっかりしたウォンドを売っていないというのはちょっと残念ですよね(需要が無いのか?)。少し前にミカメクラフト製のものをテンヨーで発売はされてましたが現在は売っていないと思います。

 中央は木でできており(黒檀でしょうか)両サイドは象牙風の色の素材でできてます。購入時はもう少し白かったのですが、少し変色しています。一度、色を戻すため、サンドべーパーで軽く磨いたこともあります。プラスチックでは無いような感じですが、知識がなく素材はよくわかりません。重さ、重心、太さと個人的にはかなりお気に入りですが、ウォンドスピンをするには少し滑りやすいこと、ほんの少し個人的には長いことなどが自分としてはマイナスポイントです。

<仕様(多少の誤差を含みます)>

【全体の長さ】350mm

【太さ(直径)】10mm

【チップの長さ】40mm

【重さ】38.5g



 次は「Ebony & Ivory by Rings-N-Things Magic」です。これは現在も販売されております。下記に商品ページを示します。

 なかなか上記テンヨーのウォンドに代わる良いものが無いと思っていたところ、Rings-N-Things Magicさんでこの色があったので購入しました。シャフトはGaboon Ebony(アフリカン・エボニー)でチップはフェイクの象牙です。HPにもありますが、一般的な海外のウォンドの中では細目だそうです。私は上記テンヨーのウォンドを使っていたので逆にちょっと太い(1mmほど)と思ったくらいですがテンヨーのモノより少し長く全体的にしっかりした感じです。チップの先が丸くなっていて、これは他のウォンドでは見かけない形です。

 他のデザイン(配色)もいろいろあるので、本格的なウォンドを欲しい方にはお勧めです。個人的なプラスポイントは、やや細身であること、チップが金属ではないのでカップを傷つけないこと、バランスも良い事です。私だけかもですがスピンバニッシュをするには少し長いところが私にとってはマイナスポイントです(テンヨーより1cm程長い)。アルミのバンドがチップとシャフトの間にあるのですが、これがいいと思うかは個人のデザイン感覚に依存すると思います。私は無い方が、もしくは別の色のバンドがいいなあと思いました。

<仕様(多少の誤差を含みます)>

【全体の長さ】14 1/4 "362mm

【太さ(直径)】7/16 "11.1mm

【チップの長さ】2 "5cm

【重さ】61.1g

HPでは1.6oz (40g)とありますが、私の家のはかりではそれよりだいぶ重い約60gとなりました怪しい!と思い、500円玉を測ったら7.3gとなったので、そんなに間違っていないはかりだとは思いますが