いいですが....実感が得られないというみなさんがほとんどです。
東日本復興などの建設景気が引っ張っているのでしょうが、製造業の実態には
いまだ厳しいものがあるようです。
小宮一慶:大荒れ株式市場 日本経済を最新指標から読む
BizCOLLEGE 9月11日(金)7時19分配信
小宮一慶:大荒れ株式市場 日本経済を最新指標から読む
製造業の動向を示す「鉱工業指数」
8月下旬ころから株価が大きく下落し、その後も乱高下を繰り返す株式市場ですが、9日の東京株式市場の日経平均株価は、
前日比1343円43銭高の1万8770円51銭で取引を終えました。この日の市場では、指数が急速に戻す中、ロスを小さくしようとする空売り勢が
一段と買い戻しを進めているとの見方も広がりました。 株の乱高下が続いていますが、日本の実体経済はどのように動いているのでしょうか?
指標全体を見渡しますと、思った以上に景気が弱含んでいると感じます。 今は大荒れになっている株式市場の動きが注目されがちですが、
最終的には実体経済の動向が重要になってきます。今回は、最新の指標を見ながら、国内景気の現状と先行きを分析してみたいと思います。
在庫が減らないから生産も伸びない
まずは、製造業の動向を示す「鉱工業指数」を見てください。これは国内総生産(GDP)と連動します。
「生産指数」は、2015年1月の102.1をピークにしてじわじわと減少が続き、7月の速報値は97.7まで落ち込んでいます。
これと同時に見なければいけないのは、在庫の動きです。出荷に対する在庫の割合を示す「製品在庫率指数」を見ると、110台前半を維持しており、
なかなか落ちていないことが分かります。つまり、在庫がはけていない状況が続いているのです。在庫が減らないから生産も伸びないという悪循環が続いていると言えます。
先日発表された実質GDPの改定値はマイナス1.2%と改定前のマイナス1.6%よりも改善しましたが、これは統計上の在庫の増加がGDPではプラスと働くためで、
改定値発表時にも景気の悪化が懸念されました。
それから、生産設備の稼働状況を示す「稼働率指数製造工業」を見ると、こちらも春先以降、水準低下が続いています。今年3月以降は100を割り、
6月には97.1まで下落しています。以上の指標から、国内の製造業は停滞気味であると言えます。
東日本復興などの建設景気が引っ張っているのでしょうが、製造業の実態には
いまだ厳しいものがあるようです。
小宮一慶:大荒れ株式市場 日本経済を最新指標から読む
BizCOLLEGE 9月11日(金)7時19分配信
小宮一慶:大荒れ株式市場 日本経済を最新指標から読む
製造業の動向を示す「鉱工業指数」
8月下旬ころから株価が大きく下落し、その後も乱高下を繰り返す株式市場ですが、9日の東京株式市場の日経平均株価は、
前日比1343円43銭高の1万8770円51銭で取引を終えました。この日の市場では、指数が急速に戻す中、ロスを小さくしようとする空売り勢が
一段と買い戻しを進めているとの見方も広がりました。 株の乱高下が続いていますが、日本の実体経済はどのように動いているのでしょうか?
指標全体を見渡しますと、思った以上に景気が弱含んでいると感じます。 今は大荒れになっている株式市場の動きが注目されがちですが、
最終的には実体経済の動向が重要になってきます。今回は、最新の指標を見ながら、国内景気の現状と先行きを分析してみたいと思います。
在庫が減らないから生産も伸びない
まずは、製造業の動向を示す「鉱工業指数」を見てください。これは国内総生産(GDP)と連動します。
「生産指数」は、2015年1月の102.1をピークにしてじわじわと減少が続き、7月の速報値は97.7まで落ち込んでいます。
これと同時に見なければいけないのは、在庫の動きです。出荷に対する在庫の割合を示す「製品在庫率指数」を見ると、110台前半を維持しており、
なかなか落ちていないことが分かります。つまり、在庫がはけていない状況が続いているのです。在庫が減らないから生産も伸びないという悪循環が続いていると言えます。
先日発表された実質GDPの改定値はマイナス1.2%と改定前のマイナス1.6%よりも改善しましたが、これは統計上の在庫の増加がGDPではプラスと働くためで、
改定値発表時にも景気の悪化が懸念されました。
それから、生産設備の稼働状況を示す「稼働率指数製造工業」を見ると、こちらも春先以降、水準低下が続いています。今年3月以降は100を割り、
6月には97.1まで下落しています。以上の指標から、国内の製造業は停滞気味であると言えます。