誠のまこと 

~小さな建築屋さんの出来事~

過去の出来事

2011-07-10 04:27:25 | たあいもない事

つい数時間前の更新で、「今週もお疲れ様!」モードだったんですが・・・、

おはようございます。7月10日(日)今、AM3時です。

「蚊」に起こされて、その後寝つけず、「どうせ寝れないなら」とパソコンに向かっております。

今から仕事するのもどうかなと思うので、いつか紹介しようと思っていた事。

以前のブログで「訪問営業者」の事を書きました。その事。

今から3年前、私が親父の会社に勤めていた頃の話です。

この仕事(建築元請業)をやっていると、実にたくさんの訪問営業者が来ます。

単純に「価格では負けないのでウチとも取り引きしてください。」「ウチも使ってください。」「ウチの商品使ってください」的な。

申し訳ないですが、話を聞く率は2~3%です。「必要ならこちらから連絡します」です。何より、2・3分間すらもったいないくらいの意識で仕事してますから。

ある日の夕方、お客様の所へ打合せに行こうと事務所を出た所、とある営業マンと鉢合わせました。

見た目は20代半ば、坊主頭で体格が大きく、少し恐い印象すらありました。

営業マン「あの、OOO設」と言います。OOO屋です。」

私「今出るとこ。忙しいので。では。」

酷い対応ではありますが、ここで「仕事を依頼する可能性」を見せては、何度も訪問されると思うから。それに、私が業者を選定できる立場になかったし。

ここまではよくある事です。

(さすがにもう来ないだろう)と思っていました。

それから2~3週間後の夕方、その営業マンはまた来ました。慣れない営業なんでしょう、坊主頭で大きな体格で、緊張からか前回同様こわい顔(に見えた)して・・・。

営業マン「OOO設です。ぜひ見積りだけでも・・・」

私「申し訳ないけど、その業者は決まっているから、来ていただいてもダメです。」

彼も会社員である以上、上司に報告義務があるんだろうと、名刺は渡しました。

・・・これでさすがにもう来ないだろうと思いました。依頼出来る可能性が無いので、その方が彼の為だとも思いました。

またそれから2週後、彼はまた来ました。同じ様に断りましたが、そのまた2週後に彼はまた来ました。

営業マン「こんばんは、また来ました・・・。」

私「あのね、わかっていると思うけどその仕事はOOOOって決まっているから。競争なのはわかるけど、あなただってよそに仕事取られたら悔しいでしょう?。だからあなたには依頼出来ないんです。わかってください・・・。」

営業マン「そうですか・・・。わかりました・・・。」

そして2週後。やっぱり来ました。

営業マン「・・・また来ました。」

私「どうぞ座って。いま図面出すから。・・・4月から始まる工事なんだけど、あなたにお願いします。」

営業マン「えっ!。ありがとうございます。頑張って見積り出します。」

私「見積りなんていいから、・・・依頼します。」

営業マン「いいんですか?」

私「いい!独断だけど、いい!。お願いします。でも、OOOOの立場もあるんだから、これっきりだって約束だよ。」

感動しました。彼も私も。

「サラリーマン金太郎」ではないけれど、「男ってのは男の為にだったら男を張れるんだよ!」がわかる様な気がしました。

「これっきり」の約束でしたが、その後数件の仕事を親父(社長)に黙って依頼。今だから言えるんですが、実はこの事がきっかけでこの年、私は「クビ」になりました。(お客様と現場の都合で、数か月で戻りましたが)

去年の3月に私は独立・起業。これから堂々と、たくさん彼に発注したかったのですが、

・・・2年前、彼は亡くなってしまいました。

あんなに一生懸命な方は見た事ないです。本当に感心しました。私も含め「営業」たるもの、このくらいの精神で有りたいと思うくらい。

それだけに、残念で悔しい思いです。心からご冥福をお祈りします。

現在、その専門職は彼が営業を努めた「OOO設」さんに依頼してます。営業担当者は当然別の方ですが、私は今でも「彼」に発注している気持ちです。(今の担当者さん、ごめんね)

(補足)

市内の営業マンさん。この記事みて、ウチに来ないでね。

はっきり断っておきますが、話は聞きませんので。

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ありがとうございます!。

コメント
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