
昭和53年の撮影 (Nikomat FTn、28mmF3.5、KX)
ピノチェト大統領の元のチリは、軍事政権・人権抑圧の国とのレッテルであった。
しかし、治安は極めて良く、軍警の士気は高く、旅行者の安全にも全く心配ない国であった。
確かに軍事政権ではあったが、経済閣僚にはシカゴ学派を登用して自由通商主義を貫いていた。
(当時、工業製品の輸入関税は日本より低かった)
それでも同国に進出した企業の撤退報道が目立った。
当時失業率は"公表"で約25%。しかし国民性は真摯で、娘達は明るく人懐こく、美人で、かつ堅実。
〝妻を娶らばチリ娘!”
国の政権への国民の最大の期待は治安ではないか?
わが国も、先の大戦前の満州で、その建国の是非はさて置き、五族協和を信じて住民を匪賊等の
襲撃から守った国境警備隊(日・満軍)への、五民族それぞれの信頼感も検証しておくべきであろう。
但し、ユーゴ等、多民族国家が分裂し続ける現在、仮に満州国が存続していたとしてもどうなったか
は不明であるが。
[サンチャゴへの道]
港湾都市バルパライソからサンチャゴへの道は、正面に見るアンデス山脈が次第に近づく。
幸い乗り合いバスの最前列に座れたので着座位置も高く、短くも感動のバスの旅となった。
地震国チリーであるが、重厚な石造りの古い建物も多く、背後にアンデス山脈が迫る。

(105mmF2.5)

(105mmF2.5)

(28mmF3.5)
[旅の友]
カメラは旅の友。初めて見るものを手軽に瞬時に記録できる。
"チョロスナこそカメラの本来の使途"。
35mmフィルムは、風景では肉眼より遥かに鮮鋭度で落ちるが、想い出には十分。アップになるに従い
その描写は肉眼を越えてゆく。旅で見たままの印象の記録には28mmと105mmが(自分には)必要かつ
十分。シャルルシャララー・・・の歌声と共に移り変わる風景をカシャッと写し留めたニコマートのTV広告
そのままに。
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