先日、馬事公苑の苑長さんから、
麻乃を「研究馬として預からせてくれないか。」
と言う有難いお話を頂き、Iさんと相談してお願いする事にしました。
苑長さんはとても馬も人も大事になさる方で、
開苑して、初めて養老馬を受け入れるにおいて
なるべく快適な環境を整えてあげたい。とのお考えです。
確かに養老馬で入厩する馬達は
麻乃の様に足が悪かったり、又は高齢だったりで
餌や環境に気を使ってあげなければならない
馬が多いと思います。
なので麻乃がその為にお役に立つのであれば
とても嬉しいことです。
また、ここは苑長さんをリーダーとして
ボランティアの方々や、皆で作り上げて行く公苑なので、
私も「牧草係」に立候補しました。
馬達が喜ぶ牧草の種を沢山植えて
開苑の頃には、あの恵まれた広い土地を
緑の絨毯にしてあげたいと思っています。
楽しみです。
でも、あーちゃんがお引越しすると、
あーちゃんはもう大好きなIさんに会えません。
Iさんの仕事は何日も空けれないので、
あーちゃんには会いに来れません。
なのでIさんが金沢に帰ってしまう前日に
あーちゃんの大好きなクローバーを山ほど持って
Iさんがお別れに来てくれました。
おーい!来たぞ。
ほら大好きなクローバー。摘んできてやったぞ!食え。
いよいよお別れだな。
向こうにいっても元気でやれよ!!
俺もまだまだ現役の仔達の為に頑張るからな!!
最後に1週、一緒に散歩しようか。
新しい所で可愛がってもらうんだぞ。
私があーちゃんを鹿児島に連れて行くのを
最後まで迷ったのは、
あーちゃんとIさんのお別れがあるからなんです。
実際、その場にいた誰もがジーンときちゃうほど
Iさんとあーちゃんのお別れは切ないものがありました。
Iさんが照れて嫌がるのを、無理にお願いして
もう最後だからと
あーちゃんとの写真を沢山撮らせて頂きました。
プリントして額に入れ、プレゼントしたいと思います。
あーちゃんのお引越しは3月1日に決まりました。
「あーちゃんを必ず幸せにしますから安心してください。」
とまるで嫁にもらうようなセリフを言う私に、Iさんは
「何も心配してませんよ。あーちゃんは本当に恵まれていると思います。」
と言ってくれました。
どの馬にもこうして沢山の人達が係わっていると言う事も
私があーちゃんを引き取って知った事です。