飛行機が直らないまま8日経ってしまった。
水が底をついた。
「井戸を探しに行こうよ」
王子様がピクニックにでも行くような感じで言った。
それはほとんど可能性のないことだが、確かに行くしかなかった。
当てずっぽうの方角へ歩き始め、夜になった。
月明かりが砂丘を照らしている。
「きれいだ」思わずつぶやいた。
「砂漠がきれいなのはね、どこかに井戸をかくしているからなんだよ」
ぼくは突然、疑問が解けて、びっくりした。
子供のころ住んでいた家には、どこかに宝物が隠されていると言う伝説があった。
古びてボロくなった家だったが、そのためにとても神秘的に見えたものだ。
全ての美しいものは何かを隠しているものなのだ。
夜が明けるころ、僕たちは井戸を見つけた。
信じられないことだが、夢ではなかった。
桶につながった綱を引っ張ると、滑車がきしんで音を立てた。
引き上げた桶の中には透き通った水が波打ち、日光に反射してきらきら光った。
僕たちは夢中で飲んだ。こんなおいしい水は飲んだことがなかった。
「滑車が僕たちのために歌ってくれたね、光と水が踊ってくれたね」王子様が言った。
「一輪の花や一杯の水の中にみんなが求めているものが見つかるんだよ」
翌日の夕方、飛行機の修理を終えて井戸の場所に戻った。王子様が待っているはずだった。
しかし、王子様は何故か崩れ残った塀に上り、地面に向かって何かしゃべっていた。
「君は強い毒を持ってるんだね、長い時間苦しまないよね」
地面を良くみると、そこに黄色い毒蛇がいた。
僕は驚いて駆け寄ったが、蛇は瓦礫のすき間に潜りこんで逃げた。
「蛇と何を話してたんだ!」
「君の機械が直ってうれしいよ、君は家に帰れるね」
「何故そのことを」
「僕も家にかえるんだ、今日の夜に。でも僕のところは遠いからね、この体は重すぎて置いてかなくちゃならないんだ。」
「僕は君の笑い声をもっと聞きたい」
「これから星空を見上げる時、どこかの星に僕がいて笑ってると思ってみて。そうすれば全部の星が笑い出すから」
水が底をついた。
「井戸を探しに行こうよ」
王子様がピクニックにでも行くような感じで言った。
それはほとんど可能性のないことだが、確かに行くしかなかった。
当てずっぽうの方角へ歩き始め、夜になった。
月明かりが砂丘を照らしている。
「きれいだ」思わずつぶやいた。
「砂漠がきれいなのはね、どこかに井戸をかくしているからなんだよ」
ぼくは突然、疑問が解けて、びっくりした。
子供のころ住んでいた家には、どこかに宝物が隠されていると言う伝説があった。
古びてボロくなった家だったが、そのためにとても神秘的に見えたものだ。
全ての美しいものは何かを隠しているものなのだ。
夜が明けるころ、僕たちは井戸を見つけた。
信じられないことだが、夢ではなかった。
桶につながった綱を引っ張ると、滑車がきしんで音を立てた。
引き上げた桶の中には透き通った水が波打ち、日光に反射してきらきら光った。
僕たちは夢中で飲んだ。こんなおいしい水は飲んだことがなかった。
「滑車が僕たちのために歌ってくれたね、光と水が踊ってくれたね」王子様が言った。
「一輪の花や一杯の水の中にみんなが求めているものが見つかるんだよ」
翌日の夕方、飛行機の修理を終えて井戸の場所に戻った。王子様が待っているはずだった。
しかし、王子様は何故か崩れ残った塀に上り、地面に向かって何かしゃべっていた。
「君は強い毒を持ってるんだね、長い時間苦しまないよね」
地面を良くみると、そこに黄色い毒蛇がいた。
僕は驚いて駆け寄ったが、蛇は瓦礫のすき間に潜りこんで逃げた。
「蛇と何を話してたんだ!」
「君の機械が直ってうれしいよ、君は家に帰れるね」
「何故そのことを」
「僕も家にかえるんだ、今日の夜に。でも僕のところは遠いからね、この体は重すぎて置いてかなくちゃならないんだ。」
「僕は君の笑い声をもっと聞きたい」
「これから星空を見上げる時、どこかの星に僕がいて笑ってると思ってみて。そうすれば全部の星が笑い出すから」
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