今日は朝から恒例行事の餅つきをした。餅つきといっても機械でつくのである。今年は子供宅や縁者に配るため6升(約9㎏)ついた。もっとも、親父の亡くなる十数年前まで実家では、毎年3から4斗(60kg)の自家栽培のもち米を前日から水に漬けておき、翌日30日朝から庭に設置した竈で薪を燃やして釜の上に置いた蒸籠で蒸し、石臼と杵でぺったんぺったんと夕方までかかってついていた。大量の餅の内訳は、お供えやお飾り用の鏡餅、お雑煮用などの丸餅、かき餅(エビ、白ごま、青のり、ヨモギ、砂糖、うるち米の小米を混ぜたドヤ餅)は、昭和40年代初め頃までは年越し(旧正月)についてたものを12月30日に一緒につくようになった。これらの餅を我ら兄弟や親せきに配っていた。それと奈良県民のお雑煮に欠かせないきな粉の思い出がある。これも昭和40年代初め頃までのことだが、きな粉は祖父が自家栽培の大豆を炮烙と言ってすき鍋のような鉄製の鍋で竈で炒る(豆まきの豆のように)。そして、その炒った豆を天理の布留のほうで水車で粉に挽いてくれるところで粉にしてもらっていた。残念ながらその頃食べたきな粉を超える味の市販のきな粉に出会っていない。
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