全米公開間近のミュージカル映画、HAIRSPRAY(ヘアスプレー)。
やっぱりこういう話になりましたか…
この映画で「ママ」の役をするジョン・トラボルタ。ちなみに、この役はオリジナル映画ではディヴァイン、ブロードウェー・ミュージカルではハーヴェイ・ファイアスタインと男優によって演じられています。
ミュージカル舞台を映画化したのが今回の作品で、トラボルタも久しぶりのミュージカル作品に大満足したようなんですが、アメリカの同性愛者の間で「ミュージカル映画版のへスプレーをボイコットしよう」という動きがあるらしい…
何でも、トラボルタが入信している某宗教は同性愛を否定する立場をとっているとされており、彼がこの役を引き受けるなんておかしいじゃないか…と主張する人たちがいるらしいのです。彼は「HAIRSPRAYはgay movieではないし、自分はgay manを演じたわけではない。ボイコットしようなどと主張している人たちはよく分かっていのでは。それに{某宗教}は寛大な宗教で同性愛を禁じてはいない。」と英国のプレスに語っています。
{某宗教}とは、あのTom C.も熱心な信者であるという「あれ」だそうです。ま、そちらの立場についてはよくわからないんですが、実際、ここの刊行物の中には、同性愛者は「治療」の対象であるとする論調が見られるものがあるらしい。
ま、どっちにしてもHAIRSPRAYはgay movieではないと私も思いますよ。でも言われてみれば…確かに、オリジナル映画版のディヴァインもgay iconでしたし、ブロードウェーのファイアスタインもカミング・アウトしています。
また、あちらのblogなどでは「HAIRSPRAYがgay movieじゃないわけがない。それなら何故女優を起用しないんだ!?…」から始まって、今回のトラボルタの起用は不適切と主張しているものもあります。
…そうですか~
なんか難しい話になっていますね(苦笑)
歌舞伎や宝塚歌劇が普通に人気を集める日本にいると、役者が性別の垣根を越えて演じるっていうことに抵抗も感じないし…別に誰が演じてもいいんじゃないの?と単純に考えるんですが(ダメ?)。
実際、私など、初めてブロードウェーでHAIRSPRAYを観たとき、1幕が終わるまで「ママ」役が男優だとは気付かなかったという大ボケぶりでしたからね。
HAIRSPRAYは、世間のスタンダードから外れる人も大手を振って歩けるような、そんな多様な人々を受け入れる理想社会を作ろうという「ファンタジー」みたいな話で、おデブな女の子、やせっぽちのさえない女の子、変人のパパ、そしてちょっと「変わった」ママ…「見た目がユニークな人」全部まとめて面倒見ます~という世界なのであって、私はそれ以上の意味づけはしたことがなかったのですが。
それでも、ひとりひとりの置かれた立場によって、それぞれの期待や要求があるものなのでしょう。
トップの写真はロンドン、トラファルガー広場のトラボルタ(シャレのつもりはありませんので…)
《追記》すいません!パリのコンコルド広場でした。
(それでも「駄洒落」は消さないらしい…)
ところで、ブティック店長役のジェリー・スティラーが見られる映像も見つけました。
わーい、踊ってましたよ~彼♪
(ジェリー・スティラーはベン・スティラーのお父さんでもあり、「となりのサインフェルド」の準レギュラーでもあります)
こういう形で大スクリーンでお目にかかるなんて思ってもみませんでした。
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映画館で叫びそうですよ(!)