13社巡りの5回目です。
この日は良い天気。
チョット暑い位で、途中でコートを脱いでの散策でした。
愛甲石田駅は3回目の訪問。
20数年振りの訪問になった前回は、日没後の訪問でした。
今回は未だ昼前。
日中はこんな感じなんですね。
今回の目的は
①『日曜日の10:00~15:00は神職が常駐』と言う高部屋神社で御札を戴く。
②その後日向薬師へ行って御朱印を戴いて武相4大薬師の御朱印を揃える。
③山を越えて、厚木市にある式内社の小野神社を参拝する
と言うもの。
高部屋神社は、愛甲石田より若干伊勢原よりなので、「伊勢原から歩く」か、「愛甲石田か伊勢原からバスに乗るか」で迷うところ。
小野神社は式内社ですが宮司さんは常勤しておらず、愛甲石田駅近くに有る熊野神社の宮司さんが兼務している神社。
とは言え、熊野神社も社務所は無く、宮司さんは常勤していません。
御朱印は熊野神社近くにお住まいの宮司さんに戴くので、熊野神社か小野神社の祭事の日に宮司さんがどちらかに居られる際にお願いする事になります。
「天気も良いし、愛甲石田駅から歩いて高部屋神社へ行こう!」
と言う事にしました。
「愛甲石田に降りるのだったら、熊野神社へお参りしてから行こう!」
と言う事で、熊野神社へ。
2月に足を運んだので、道は分かりますし、前回薄暗くて分かり辛かった物、じっくり見たかった物を見るには良い機会です。
「今日の旅の安全と良い1日になる様に」願っての参拝です。
天気が良い午前中の神社参拝。
何だか気分も晴れ晴れして気持ちが良いです。
風化が進んだ道の左右の石仏は、明治の神仏分離令以前の姿を残す物でしょうね。
左手のお宅の先に有る釣瓶井戸の跡も良く見えます。
「ん?開いている様に見えるけれど・・・」
「扉が開いている!」
拝殿の扉が開いており、スリッパとバケツが。
中では若い男性が掃除をしており、境内では中年の男性が榊の枝の剪定を。
「これは・・・」
「南北朝時代の物」と言う石灯篭と案内看板を見ながら様子を覗っていました。
声をお掛けすると、宮司さんの息子さんとお孫さんとの事。
「御朱印は自宅で」
と言う事で、お孫さんの案内で御自宅に案内されました。
「1日と15日には神事が有り、普段は氏子さんが神社の管理をされている」
「この日は20日に神事があるので、その準備をしていた」
との事です。
御自宅迄の道中、
「5年より前は、御朱印を貰いに来る人は居なかった」
「最近流行っている様だが、何故流行り出したのか分からない」
「何故御朱印を欲しがるのか、こちら(宮司側)の立場で育った自分には分からない」
「式内社の小野神社の御朱印を希望する方が多い」
「小野神社は離れた場所に有り、小野神社から電話での問い合わせが多くて此処迄の道を教えるのに苦労する」
と言ったお話を聞く事が出来ました。
御自宅は神社の周辺ではなく、国道246号側へ坂を下った徒歩5分位の所に有ました。
知り合いに神社やお寺に関連する方は居ないので、御自宅迄の時間は貴重な物になりました。
もう少し色々な話をしてみたかったなぁ~と言う気持ちも。
小野神社と熊野神社の御朱印、13社巡りの案内を戴きました。
兼務社で宮司さんが近所に居られない小野神社の御朱印を戴くのには苦労するだろうと思っていたので、こんな偶然にビックリすると共に、
「今日は良い日になりそう!」
と、そんな気持ちに。
この日の道中、色々と御朱印巡りの事を考えていたのですが、私の解釈だとこんな感じかな?
勿論人夫々想いや考え方、目的が有るので異なりますが・・・。
近年のパワースポットと言う触れ込みの
「良い事が有ったら、自分に良い影響が有れば」
と言う参拝、神社巡りと言うのがブームになっているのではないかな?
其処に『旅行』や『散策』と言う楽しみを兼ねて楽しんでいるのでは?
そして『御朱印』と言う物で「形に残す事が出来る」。
御朱印は各神社でデザインが異なり、其れを見る、集める楽しみもあれば、手元に置いて時折見て、その日の事を思い出す楽しみも有る。
「スタンプラリーではないのだから、こうでなければならない」
と言われるけれど、「そう言った要素は無い」とは言えないよなぁ~。
昔から有る物だけれど、昔の人も「御利益を手元に」と言うだけでなく、其れが1社、2社増える事、其れを見る、拝む事、其れを戴く際の事を思う事はあったでしょう。
まぁ、ルールやマナーは守るべきなのは言うまでも有りませんが。
自分としては、写真やお土産、購入した物、拾った物と同じように、1枚の御朱印にもそれを見るだけで其れに至る道中の事やその後の様々な事が思い起こされ様々な思いがよぎる、浸る事が出来ると言う点でとても貴重に感じます。
「全てスタンプ」と言う御朱印も有りますが、文字や印、日付を記入、印を押すのは人の手による作業。
字が曲がったり、印が薄くかすれたり、文字が出なかったり・・・。
同じ寺院でもその時その時で異なる物になります。
それを含めて「手作り・手作業による価値」を感じるのではないかな?
時間外や寺社の方の都合を考えないと言うのは論外ですが、御朱印を貰う為に事前に電話を掛けて用意しておいてもらうのも何だか抵抗が有るんだよね。
その方が確実に戴く事が出来るのだけれど、「御朱印が目的」ではなく、様々な出来事や思い、感じる物が有り、その上で御朱印を戴く機会・出会いが有れば、尚更有り難いと言うスタンスだからかな?
お留守であったり、時間に間に合わなかったりして御朱印を戴けない場合は、
「今回は縁が無かった」
と言う事。
「再び訪れる口実になる」
「2度目の訪問の思い出を作る事が出来る」
と言う感じなんだよね。
この日の熊野神社も2回目の訪問。
「1回目の参拝の時間や、その日1日の事」も「2回目の参拝になった今日1日見聞した事、思った事も」この御朱印にはこもっている。
それを形として身近に置く事が出来る。
それが魅力なのかなぁ。
あとは、「故郷の寺社」であったり、「色々な思い出、想いの有る寺社」の物を手元に置きたいと言うのも有るかな。
13社巡りが終わったら、実家の有る座間の実家近くの寺社をと言う気持ちも有る。
物凄く遠い場所ではないけれど、なかなか帰る事が出来ないし、住んでいる訳ではないから、あの辺りをフラフラと散歩する事は無いだろう。
そう思うと、故郷であったり、幼少期に行った『今は亡き祖父母の住む地の寺社』とか『祖父母の眠るお寺』だとか、そう言った物を感じる物を近くに置きたい気持ちも有る。
御朱印を出す方、御祓いや神事を行い、御札や御守りを授与する側とすると、
「此れに対して何故チヤホヤするのか分からない」
と言う気持ちも有るかも知れない。
でも、
「文字や言葉には或る意味特別な力」
が有るのだと思う。
それは感じる側の問題なのだけれど、
「そうさせる力・それを作り出せる力」
と言うか
「資格・立場」
が神職側の方々には有るのだと思います。
大半の人々は、超能力や神通力の様な物を神職や僧侶の方々が有しているとは思っていない。
けれど、
「特別な教育と伝承を受け、受け継いできた立場で、そう言った事をする事が認められている方々」
として受け止めているのだと思う。
現在の社会の中で「それだけで生活が成り立つのか」とか、「他にやりたい事が有るのに」と言った事で、縛り付けるはどうかと言う気持ちも有る。
唯、貴重な存在だと思うし、存続できる環境を社会で作っていかないといけないと思う。
さて、愛甲石田駅発のバス迄少し時間が有るから「行ける所迄歩こう」と思って歩く事に。
結局バスに追い抜かれたのは、高部屋神社迄あと数分と言う場所。
バスに乗った際の到着時間と、ほぼ同じ時間に高部屋神社迄辿り着いた。
御神木。
銀杏じゃないかな?
既に切られた跡なのだけれど、大きな木だなぁ。
拝殿(左)と本殿(右)の間にて。
何か祭事が有る様で、拝殿は扉が開いていて、中にはパイプ椅子が並んでいていました。
写真の本殿側の雨戸も開いていて、窓も少し開いていました。
窓の間から拝殿の鏡の裏側の刻印が。
明治四拾年九月十五日・・・と「言われについての記載が。
何だか貴重な光景!
鏡の下の木の裏側には詳細な内容が。
「相模圀中郡」 「下糟谷」と言うのはこの辺の地名。
「此御神鏡臺ハ往古ヨリ高部屋
神社ニ奉納有リシ物ニテ何レノ頃
御神鏡紛失セシカ不詳因之
明治四拾年九月拾五日御神
ヲ新造シ以テ奉納ス」
文字が見えない部分も有る様ですが、見える部分の内容は以下の通り。
本殿の階段で。
本殿左の庚申塔。
本殿裏から本殿と拝殿を。
この広々した中の建物の感じ。
何だか好きなんだよなぁ。
御神木の前に行くと、八坂神社が有りました。
前回は気付かなかったなぁ。
御神木…物凄く大きいです。
切られる前の姿を見たかったなぁ。
伊勢原駅近く迄歩き、日向薬師行きのバスに乗って日向薬師へ。
昨年、本堂の修復工事が終わり、それ以降初めての参拝です。
山門の仁王像。
此処の仁王像は何とも迫力が有って惹かれます。
ここに居る時間が好きなんだよね。
綺麗になった本堂。
階段を登り終えて、ペン太達も参拝。
綺麗な茅葺の屋根とその下の黒い建物が印象的です。
本堂前もこんなに広々してたっけ?
本堂横の虚空蔵菩薩像。
木の根元に安置されています。
虚空蔵菩薩へ参拝する道の入口には虎が。
牛もいます。
奥の祠が虚空蔵菩薩の祠。
虚空蔵菩薩は丑年と寅年の守り本尊です!
因みに私は寅年。
この日は空いており、じっくりと虚空蔵菩薩にお参りが出来ました。
兎に角綺麗な茅葺と赤い骨組み、黒い壁と、くっきりしたこの違いが鮮明で、強い印象を与えます。
以前はどんな感じだったっけ?
本堂横から裏手を見ると、斜面を少し削った跡が。
この分建物なのか、写真右の回廊の分かが広く取られたのかな?
それとも足場等の関係で、斜面を削って用地を確保する必要が有ったのかな?
薬師裏の梅園は梅が満開。
ペン太達と愛甲石田の改札前のパン屋で購入したパンを食べました。
日向山に入り、峠を越えて厚木に向かいます。
山頂は右側。
この日は峠をそのまま下ります。
下った先に有るのが弁天の森キャンプ場跡。
何棟も並んでいたロッジの基礎が。
炊事場の跡。
昔は屋根が有りましたが、屋根と蛇口が無くなっていました。
これも遺跡と言う感じ。
結構立派な施設だったんだけどなぁ~。
大釜弁財天。
久し振りの訪問です。
岩屋の奥に小さな祠と蛇が。
榊も新しく、掃除道具も有って、しっかりと管理されている様です。
祠と右の蛇神様。
カップ酒と北条の家紋のお酒。
七沢城は北条氏に滅ぼされた扇谷上杉氏の上杉定正が居ましたが、その後治めた北条氏の家紋が入ったお神酒?何ですね。
管理は地元の方なのか、神社やお寺の方なのか?
川の対岸に有る弁天岩はロッククライミングのフィールド。
この日も登っている方々が。
広沢寺の入口に居られる石仏と。
豆腐地蔵が居られるお寺ですが、参拝した事は無いんだよね。
丁度バスが出るところだったので、当初歩いて小野神社へ行くつもりがバスに。
時間を節約する事が出来ました。
ウトウトしていたら丁度『小野宮前バス停』に。
川から丹沢の山々を。
右手の家の裏の丘に神社が有ります。
この神社前から気になっていたんだよね。
分かるかな?
山頂近く、尾根が下りになる箇所に建物が有ります。
神社の左手に看板が有り、この横に道が有るんですね。
小町明神社と言う神社で、この辺りの小野の集落は「小野小町の故郷」と言う伝説が有る土地。
「鎌倉時代に源頼朝の寵愛を受けた女性が、北条政子の嫉妬を恐れてこの地に逃れてきたものの、恐れる気持ちから白髪になってしまったそうです。
其処でこの神社にお参りしたところ、髪が元の黒髪の戻った」
と言う話です。
バスから見ていて気になっていたのですが、この辺りの散策案内の地図で『小町緑地』と言う遊歩道が通っているとの事。
この日は疲れていたので行きませんでしたが、次は是非訪れた居場所です。
小町神社に到着。
右の石柱の左下に刻まれている『宮司』のお名前が熊野神社の宮司さんと同じ名前です。
「非常に古い由緒が有り、昔は栄えた地の神社」と言う感じはしない。
「田園地帯の村の神社」と言う感じです。
ペン太達と。
鳥居に背を向けて。
目の前は田んぼ。
境内は子供達が掛け回っていて、遊び場になっている様です。
何とも微笑ましい光景だけれど、不審者に見られても嫌だから、散策がし辛い・・・。
バスで本厚木駅に向かいました。
未だ日没まで時間が有るので、隣の厚木駅近くに有る13社の1つである有鹿神社に行く事に。
本厚木駅から厚木駅は「相模川を渡って直ぐ」と、近いです。
昔、歩いた事も有るので、思い出しながら歩いてみました。
途中、厚木神社が。
左手が2階建ての社務所で、宮司さんがお住まいなのかと思いましたが、貼り紙が有り、「常勤ではない」と言う事と連絡先である管理者の第六天神社(茅ヶ崎市)の電話番号が記してありました。
奥行きが有り、裏が相模川で、左奥に相模大橋があります。
拝殿左に「厚木下流 水神社」と言う石碑とお社が。
川沿いならではと言う事かな。
右手の拝殿と左の本殿。
2つの建物を繋ぐ廊下が長く、本殿は小さめです。
厚木神社は、「厚木お天王様の地」と言う石碑が拝殿前に有り、其れに拠ると
「平安時代より疫病除けの神として牛頭天王が祀られ、那須与一が祈願し、厚木のお天王様として親しまれた。
夏祭りはお盆とも重なり近郷近在より、田植え後の老若男女が繰り出し、露店や見世物小屋も掛かり、人の波で沸き、賑やかさを呈した。
現在は厚木神社と称し尊崇されている」
との事。
本殿の左隣、川沿いには『厚木市史跡 烏山藩厚木役所跡』の石碑が
有鹿神社へ。
鳥居から拝殿を。
左に鐘楼と神輿が納められた建物。
右奥に社務所が有ります。
ペン太達と。
時間が遅いのと、この日は他の神社で祭事が有る事を知っていたので、宮司さんはお留守。
また来ましょう!
帰りの小田急線の私が乗った車両は、私とペン太だけ!
貸切です!
熊野神社の御朱印
日向薬師の御朱印
小野神社の御朱印
武相4大薬師巡りは終わり、相模の国13社の御朱印は、あと
・有鹿神社(海老名市)
・宇都母知神社(藤沢市)
・石楯尾神社(相模原市緑区)
参拝していないのが
・宇都母知神社(相模原市緑区)
・大庭神社(藤沢市)
無事全てを巡り、御朱印を戴けるかな?
※追伸
この日の収穫は・・・。
①風邪をひいた
※翌日から2日間会社を休みました・・・。
そして、風邪が治らないまま、翌週の奈良旅行に突入・・・・・・。
②お話をさせていただいた愛甲石田の熊野神社の方々に感謝。
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