山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

そして、わしは考えた

2006-06-02 22:47:38 | Weblog
この間は、燃料について述べた。
今回は、その燃料に風を送ってやらねば温度は上がらない。
送風装置。いわゆるフイゴ、ブロアーと呼ばれるもの。
七輪で最初に趣味鍛冶をやったときのものは、ウチワ1本でばたばたと煽いで、または
火吹き竹でもって吹いて火力を上げていた。最も原始的な、体力一本勝負的な送風である。
箱フイゴについては、これはずっと後のこと。
もちろん製作に挑んだが、実物は見たものの設計図はないし、寸法精度は最悪で結局挫折。
次に目をつけたのは、ドライヤー。
これは便利だ。風量の調整はできぬが趣味鍛冶にはこれで事足りる。ただ、電源がないと
意味はない。
 ホームセンターで売られているブロアーだが、たちまち風量と勢いはいいのだけれども、
壊れやすい。ベアリングが熱変形して軸が傾き動かんようになってしまった。
 さて困った。本式の鍛冶専用のブロアを買う金がない。(それは半年後に解消して購入。現在4年目) 
 どうしようか…。
 そこで新たに目をつけたのは、農薬を散布するミスト機と呼ばれる農機具である。
 粉末の農薬を広範囲にばらまくために、2ストエンジン駆動のブロアが搭載されている。
 風量もあるし、スロットルを調整すればエンジンの回転が変えられるのでなかなかのもの。
 それっ・・・中古の薬剤タンクが壊れて、リペア品もない処分される直前のポンコツミスト機を入手。
 で、ここでコケた…。
 2ストエンジンであるため、作動時の騒音と振動と排気ガスはものすごい。
 元々背負って使うものだけに、台座をこさえて動かんように固定してやる必要も出て来たし、なによりも
このご時世である。燃料がバカにならないのだ。それも25:1あるいは50:1という混合ガソリンが
必要になってくる。 
 ただ、唯一の救いが電源なしの、ほんま河原のドテッパチ、砂浜などで使えるという点である。
 送風管も100ミリ径になってしまうが、それは塩ビの水道管と継ぎ手で解決できる。火床の鉄管と
結ぶ時は、壊れたチャリンコのタイヤチューブで結べばよい。
 うーん。野外でトッテンカーンと打ちたいけれども、電源がないから送風機が使えん、という場合には
有効に思えるのだが、いかがなものだろうか?
 

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2 コメント

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いろいろやってみたけれど (管理人/M・松永)
2006-06-04 20:22:48
送風装置については、いろいろと思案して

みましたが…。

 野外向けは、農機具のミスト機のポンコツが

今のところ有望であります。

ただ、残留農薬が恐ろしいのと、燃料で燃料を

焚くという、皮肉さがありますが。

もちろん、自転車の空気入れポンプでも送風

したこともありますよ。タガネの刃先を焼き入れ

するために使うのに精一杯でしたが。
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バイシクル (朱鷺田)
2006-06-03 18:36:16
松永さんはすごいっ!色々やられてるんですね。私は鍛冶屋さんの雰囲気は知っていたのでウチワはからはしませんでしたけど「っぽい」もの―、自転車のタイヤを直すポンプでしましたよ。(*_*)一応火がおこりますけど容量が小さいので何回も空気を送らなければならないしいざ打とうかと思うと火が弱くなる。マッタクいつ打てるんだか…。
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