MY LIFE AS A DOG

ワイングラスの向こうに人生が見える

昔日の客

2014年09月15日 19時54分07秒 | 読書
とても味わい深い随筆に出会いました。

「昔日の客」という本です。

前々回のブログで紹介した、夏葉社さんが復刊した本です。

著者の関口さんは、昭和28年に東京の馬込(中央1丁目)に山王書店という、日本近代文学専門の古本屋を開店しました。

山王書店には、文筆家を始めとする、さまざまな人々が集い、

この古書店を訪れる人々との、日々の何気ないやりとりを、軽妙な随筆にまとめあげたのがこの本です。

本書は、関口さんの没後、昭和53年に、関口さんの奥さん、息子さんの尽力で一度出版されたのち、長く絶版となっていたものを、

夏葉社が復刊させました。


本当に、何てことのない、実に軽いタッチで描かれたエッセイなのですが、

読んでいるうちに、否応もない懐かしさがこみあげてきます。

登場する人物は、実に生き生きと描かれており、読む人は、昭和の東京に一気にタイムスリップしてしまいます。

読後の余韻がまた何ともよい感じです。

本当によい本です。

本を愛するすべての人に是非とも読んで頂きたいと思います。

P.S. ちなみに、ピース又吉さんが、この本について語ったエピソードがすごくイイので、見てみてください。

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