ここ数日風邪を引いてしまったようで、どうも調子が悪い。頭から首筋にかけてズ-ンと重苦しくてなんだか熱っぽい感じがする。思わずクビをぐいっと前に押し倒して頚部硬直がないことを確認しては、髄膜炎だったらやだなーなどと変に弱気になる。
そういえばここメリーランド州では、今年はウェストナイル熱が確認されたのだろうか?
単身でのアメリカ生活はこういう時に困る。風邪ぐらいならまだいいが、ちょっと重い病気だと本当に大変だ。
なにしろ、こっちの病院は基本的にすぐ診てはくれないのだ。
先日、受診しようと思ってある内科医院に電話したら2週間後しか空きがないといわれて愕然とした。急ぐのだったらER(ドラマでお馴染みのemergency roomのこと)へ行けというのである。
ところが、このお馴染みのERは待ち時間だけで最低3時間はかかるのである。
先日、知人が喘息発作のため夜間ERを受診したが朝7時まで待たされ、結局、発作が自然におさまったのでそのまま帰ってきたということがあった。
うーん、アメリカの医療システムってどっか変だ。
アメリカには医療保険を持たないひとが3千万人いる。
はじめてこの数字を聞いたときはてっきり聞き違えかと思ったが、本当だった。
アメリカの人口は日本の約二倍、2億数千万人であるから、3千万人というとまさに全人口の10%以上が医療保険を持っていないということになる。
従って彼らは一般の医療機関には受診できない。(もちろん保険がなくても自費で支払えるような金持ちはべつだが、、、)
日本では原則として患者の診察依頼を医者が断ることは出来ないが、アメリカでは医者には診察を拒否する権利が認められている。つまり、患者側に医療費の支払能力がないと病院側が判断した場合には診察を断る権利が法律で保証されているのである。
では、お金のない人々はどうするのか?
ERに行くのである。
ERだけは支払能力の有無で患者を拒絶できないようになっているからだ。
そのため、ERは医療保険のない人々にとっては駆け込み寺のような存在になっている。
ERでは、支払能力の有無に関わらず、重症であると認められた患者は入院させなければならない。ただし、この入院がまたクセモノなのである。
ERでは、規則に従って重症患者を一旦は入院させる。
法律では、患者が改善しない限り退院させてはならないことになっているので、医師達は患者をほんのちょっとだけ改善させることに全力を注ぐのである。
先日新聞に載ったこういう話がある。
ある医療保険をもたないベトナム人の患者が頭痛を主訴にERを受診した。CT検査の結果、脳内出血がみとめられたため患者は一旦入院になった。しかし、医師は鎮痛剤を投与し頭痛が改善したことを理由に患者を退院させたのである。その患者はその後病状が悪化し自宅で死亡した。
この症例が裁判になったのかどうか良く分からないが、こんな話がERには掃いて捨てるほどある(ちなみにここまでの話は日本ではまずありえないと思われる)。
ER維持のために各自治体は毎年巨額の補助金を支払っているが、だいたいどこのERも患者の治療費を極力削ることで、差額として生じる病院の利益を最大にしようと必死なのだそうだ。
アメリカは文字通り「現金」な国である。カネがものをいう世界だ。
先進国の中で唯一アメリカだけに存在しない国民皆保険制度を導入しようとした前クリントン政権は共和党の猛烈な反対を受けてこれを断念せざるを得なかった。
皆保険制度を導入することによる財政負担と、フリーライダーの増加に対する懸念が大きかったのだという。
アメリカ同様、日本の医療制度も様々な問題を抱えているが、果たしてどっちがより健全なシステムたり得るのだろうか。。。
うー、なんて考えてるうちにまた頭が痛くなってきた、、、
そういえばここメリーランド州では、今年はウェストナイル熱が確認されたのだろうか?
単身でのアメリカ生活はこういう時に困る。風邪ぐらいならまだいいが、ちょっと重い病気だと本当に大変だ。
なにしろ、こっちの病院は基本的にすぐ診てはくれないのだ。
先日、受診しようと思ってある内科医院に電話したら2週間後しか空きがないといわれて愕然とした。急ぐのだったらER(ドラマでお馴染みのemergency roomのこと)へ行けというのである。
ところが、このお馴染みのERは待ち時間だけで最低3時間はかかるのである。
先日、知人が喘息発作のため夜間ERを受診したが朝7時まで待たされ、結局、発作が自然におさまったのでそのまま帰ってきたということがあった。
うーん、アメリカの医療システムってどっか変だ。
アメリカには医療保険を持たないひとが3千万人いる。
はじめてこの数字を聞いたときはてっきり聞き違えかと思ったが、本当だった。
アメリカの人口は日本の約二倍、2億数千万人であるから、3千万人というとまさに全人口の10%以上が医療保険を持っていないということになる。
従って彼らは一般の医療機関には受診できない。(もちろん保険がなくても自費で支払えるような金持ちはべつだが、、、)
日本では原則として患者の診察依頼を医者が断ることは出来ないが、アメリカでは医者には診察を拒否する権利が認められている。つまり、患者側に医療費の支払能力がないと病院側が判断した場合には診察を断る権利が法律で保証されているのである。
では、お金のない人々はどうするのか?
ERに行くのである。
ERだけは支払能力の有無で患者を拒絶できないようになっているからだ。
そのため、ERは医療保険のない人々にとっては駆け込み寺のような存在になっている。
ERでは、支払能力の有無に関わらず、重症であると認められた患者は入院させなければならない。ただし、この入院がまたクセモノなのである。
ERでは、規則に従って重症患者を一旦は入院させる。
法律では、患者が改善しない限り退院させてはならないことになっているので、医師達は患者をほんのちょっとだけ改善させることに全力を注ぐのである。
先日新聞に載ったこういう話がある。
ある医療保険をもたないベトナム人の患者が頭痛を主訴にERを受診した。CT検査の結果、脳内出血がみとめられたため患者は一旦入院になった。しかし、医師は鎮痛剤を投与し頭痛が改善したことを理由に患者を退院させたのである。その患者はその後病状が悪化し自宅で死亡した。
この症例が裁判になったのかどうか良く分からないが、こんな話がERには掃いて捨てるほどある(ちなみにここまでの話は日本ではまずありえないと思われる)。
ER維持のために各自治体は毎年巨額の補助金を支払っているが、だいたいどこのERも患者の治療費を極力削ることで、差額として生じる病院の利益を最大にしようと必死なのだそうだ。
アメリカは文字通り「現金」な国である。カネがものをいう世界だ。
先進国の中で唯一アメリカだけに存在しない国民皆保険制度を導入しようとした前クリントン政権は共和党の猛烈な反対を受けてこれを断念せざるを得なかった。
皆保険制度を導入することによる財政負担と、フリーライダーの増加に対する懸念が大きかったのだという。
アメリカ同様、日本の医療制度も様々な問題を抱えているが、果たしてどっちがより健全なシステムたり得るのだろうか。。。
うー、なんて考えてるうちにまた頭が痛くなってきた、、、
とりあえずファーマシイで、「タイラ ホーム」を。
郊外の病院お奨めです。空いてて、即診察してくれます。
何か保険に入るといいですよ。
国内旅行保険とか、短期の掛け捨てとかいろいろ
あろますよ。
AIUとか大手の会社、加入も簡単で風邪程度の軽い症状でも保険金の支払い迅速です。短~中期滞在者でも心配ありませんよ。掛け金もメニューをセットでなく、バラのを自分で選択すると安いです。
お大事に。
カナダもすぐ診てもらえるわけじゃないらしいです。
でも、保険に関してはかなりうるさいので、
学生も大学の保険に入らないとなりません。
私は喘息持ちなので、保険は入らないなんていう
オプションありませんけど・・・。
髄膜炎・・・やったことある・・・・
怖いですよねぇ・・・・。
風邪お大事にね・・・。
そんな私も風邪気味です。
とほほ。
ヴァンクーバー島の病院では、即、診察してくれましヨ。薬代入れても保険使うほどでもなかったです。病気したらカナダへいく手も。
アメリカの医療制度は収入(つまり保険にどれだけ収入をつぎ込むことができるか)に応じて受けることのできる医療が決まっているということですね。
私が10年前にアメリカに滞在していたとき、当時メディケアやメディケイド政策が話題になっていました。
国民皆保険制度で一般的な医療であれば当たり前のように受けることのできる日本にいるとその辺りの事情は理解しにくいのですが、一方でアメリカは世界最大の医薬品市場で、胃潰瘍の薬や抗うつ薬などが湯水のように使われている事実とは矛盾するものがありますね。
海外の一人暮らしでの病気は大変だと思います。どうかお大事にしてください。
おかげさまで今日は随分頭痛が治まってきたような気がします。
それから、一応僕も保険には入っていますので皆様御心配なく。ありがたいことに職場が保険料を出してくれていますので。
o_sole_mioさん。メディケア、メディケイドは10年前ですか、、それにしてもご指摘の通りアメリカでも日本でも医療制度っていうのは本当にやっかいですねー。朝令暮改じゃ困りますが、日本のように完全に制度疲労おこしてるようなものもどうかと思いますし、、、。
アメリカでは、医療費の増大にブレーキをかけるためにいろいろ手を打っているようですが、いまのところほとんど効果はあがっていないようです。
ただし、お金の払える人は文字通り世界最高水準の治療が受けられるのは間違いないですよね。
そこが日本とはちょっと違います。日本はお金積んでも基本的に保険の範囲内での治療しか受けられませんからね、、、
U-1さんも、随分こちらの事情にお詳しいようですが、こちらの滞在も長かったのですか?タイラホームってのは風邪薬ですか?なんか英語っぽくないネーミングですね、、でも効きそう、、。
今度試してみます。
ダイアンさん。
そうそうダイアンさんも喘息があるんでしたよね。特にダイアンさんは歌をうたうから喘息は大敵でしょう。これから秋になって喘息シーズンですから気をつけてくださいね。
でも、ダイアンさんも髄膜炎になったことがあるんですか?それは大変でしたね。僕の知り合いで髄膜炎になって入院して、治ったのはいいけど記憶喪失になっちゃった人がいました。髄膜炎はこわいですね。
タイロフォームは、ポピュラーな市販薬で、日本の武田のベンザエースA、三共のルル、大正製薬のパブロン...のようなものです。
自分の風邪の初期症状~最悪期~回復期の状態をよく把握しておき、なるべく早く、効果的な手を打ちましょう。
そちらでの私のおすすめは、ハーブティー。
カナダの[ © Traditional Medicinals]社!のTHROAR FOMRMULA,COLD FORMULA,COLD CARE C.M.などなどです。本格的な成分も入っていますから、よく効能書きを読んでから使用を考えて下さい。
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日本の医療問題に関しまして気になったトピックスを記事にしましたのTBさせて頂きました。日本とアメリカの医療事情を知るプロフェッショナルの視点からご意見などを頂戴できれば幸いです。どうぞよろしくお願い致します。