明海大学大学院応用言語学研究科

Meikai Graduate School of Applied Linguistics

語彙論セミナーの参会記

2014年01月27日 | 学会、セミナー、講座の参会記

 今回はTemple University JapanのDistinguished Lecturer Seriesのセミナーに行ってきました。ニュージーランド、ビクトリア大学のCoxhead教授がお見えになり、外国語学習者の語彙力の測り方、語彙力の増強についてお話になられました。数多くのテーマに触れられましたが、例えば語彙力を測る際に一般的な意味と専門的な意味の両方を持っている単語は特にややこしいです。また、語彙を分類する際、専門の程度に着目し、1から4のスケールを用いるやり方もありますし、ワードファミリー(simple, simplicity)で分けることもあります。どちらとも長所と短所を抱えていて、語彙力の測定に直結するため、語彙論において中心的なテーマだそうです。

 ワードファミリーで分けると、英語では日常会話を理解するためにはおよそ3000のワードファミリーを知る必要があります。大学レベルの教科書を読んでわかるためにはそれが8000から9000にまで昇ります。そして、情報科学の専門書になりますと、3万にまで跳ね上がります!

 さてここで話し切れないほどテーマはまだまだつきません。このセミナーに行ってみて語彙論の幅広さ、またその研究に当たっての難しさに驚きました。まだ知りたいという方はどうぞCoxhead教授のご研究を読んでみてください。

 最後になりますが、大変勉強になったこのセミナーの運営をしてくださったTUJの方々、Coxhead教授にお礼を申し上げます。

 

(因みに、自分の語彙力に興味のある方はヴィクトリア大学のmy.vocabularysize.comをお勧めします。英語、日本語を始め、数多くの言語での診断を受けることができます。)【Joe Tabolt M1】


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