昨日土曜日、浅草とスカイツリーに行ってきた。娘がカナダから来ていて、「行きたい」と仰せつかったので、付き合うはめに。娘、妻、孫、そして僕の4人だ。
それにしても浅草の人の多さにビックリ。報道なんかで噂は知っているけれど、訪日外国人の多いこと、多いこと。雷門から歩く隙間もない。そこで外国人がスマホで写真を撮って、あら、娘も同じように。もうこりゃ「ツーリズム症候群だな」と、ああ面倒臭い。
食事しようにも、満席で入るのも大変。で、スカイツリーまで4人で歩きながら、食事できるところがあったら入ろうかと。
浅草とスカイツリーのちょうど真ん中ぐらいで、住所は向島だったが、小さい中華っぽい店があったので、入って見た。10人入るといっぱいっていう感じの店だ。僕たちが入った時には客2人。観光とは関係ない空間に、落ち着く。
おばあちゃん1人で商売しているようで、のんびり接客である。まあ接客っていう言葉にサービスという思想が組み込まれる時代だけれど、そういう匂いはしない。味噌ラーメンやタンメンを注文し、揚げ納豆があったので、娘が注文。
そこにお年寄りの客人が来訪。ところが前の客の食器などをカウンターに下げている。「お店の人?」と思っていたらやっぱり客。常連。で注文が赤ワイン1杯。
「これから浅草行くので、ワイン飲んで体温めてからね〜」などと話している。なんだか僕たちも配膳をなんとなく手伝う。で、僕が注文したタンメンは大盛り。「日高屋よりいいなあ」などとつぶやく。
で、赤ワインのお客、本当にワイン飲んで出かけてしまう。ちなみにアテにチーズがついていた。
客は僕たち家族だけ。そこで店主とちょっと会話。こちらは1歳児連れているだけに、「かわいいねえ」と。妻が僕に「何歳?」と聞けと。僕「失礼ですが・・」と伺うと、「80歳」だそうだ。80歳一人で店きりもみしている。家族で「カッコいい」と感嘆。
店主は自然体。世間話に花が咲き。「寝る前には焼酎2杯」と笑っている。やっぱり「カッコいい」。旦那さんはすでにいないとのこと。死別。そこで彼女の人生の一端を想像してしまう。やっぱり「カッコいい」。
食べた食器をカウンターに片ずけて、家族4人で「いい時間」と感じる。そんな日になる。