プロボクサーのモハメド・アリが米国プロレス団体WWEのHall of Fame殿堂入りすることになった。
今年はブル中野も殿堂入りとのこと。プロレスファンとして、喜んでいる。またアメリカは業界に力を与えてきた者の功績を認めるという点で素晴らしいと思う。それなのに日本では、そういう動きは希薄というか、立ち上がっては消え、そんなことを繰り返しているので、その姿勢の違いに腹がたつほどである。
さてアリの殿堂入りについては、アリ自身が元々プロレスファンでブラッシーに鼓舞された面があると言っているのを思い出す。
WWEのアナウンスによると、なんといっても猪木との格闘技世界一の試合が取り上げられてもいるし、猪木とアリの友情が「猪木ボンバイエ」というテーマソングになっていることが強調されている。
そして両者の試合が「現在の総合格闘技の先駆け」と位置付けられている。この評価の公平性に頭が下がる思いだ。
日本の総合格闘技の人たちが猪木を評価するどころか、格闘技とプロレスに明確に線引きをし、なんだったら日本の総合格闘技のファウンダーである初代タイガーマスク・佐山聡を排除する姿勢に比べて、米国の姿勢と比肩することができないほど杜撰である。
小さいことを気にして、俯瞰して全体像を理解して位置付けられない、そんな姿勢に批判の目を向けたい。
UFCが「総合格闘技の先駆け」として猪木アリの”世紀の一戦”を位置付ける日がくるに違いない。なんせWWEとUFCは同じ会社だしね。