Drマサ非公認ブログ

櫻井くん、いいんじゃない

 なんだか芸能人の櫻井くんの質問が炎上しているそうだ。

 ちょっとコピペします。「東スポWeb」から。

 問題となったのは櫻井が「戦時中ということはもちろんなんですけれども」と前置きした上で、「アメリカ兵を殺してしまったというような感覚というのは、当時は」という質問を投げかけた場面だ。男性は言葉に詰まりながら「私はですね、『航空母艦と戦艦を沈めてこい』っていう命令を受けてるんですね。『人を殺してこい』ということは聞いてないです。従ってですね、命令通りの仕事をしたんだ。もちろん人が乗っていることはよくわかっていますけど、しかし、その環境というのは私も同じ条件です」と答えたのだ。  この質問が賛否両論の大荒れを引き起こした。ある芸能関係者は「櫻井が太平洋戦争を取材するのは初めてではなく、これまでも『zero』をはじめさまざまな番組で関わってきた題材です。ただ、今回は放送直後から、この質問は酷ではないか、いかがなものかと炎上しました。嵐ファンからは『質問内容は台本通りでは』というフォローも入りましたが、今度は、台本ならば『彼はキャスターを芝居か何かと同じものだと思っているという事になる』として、自分の主義主張はないお飾りキャスターだとの反論まで出てきて大荒れでした」  櫻井の取材を受けた男性は「戦争はしちゃいけないということを一番身をもって知っているのは、私たちだと思っています」とも語っており、真珠湾攻撃を振り返る意味で内容の濃い放送だったが、炎上は収まる気配がない。

https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/johnnys/3859394/

 どうも櫻井くんの配慮が足りないと問題になっているようです。僕は櫻井くんに何か政治的意図があったなどということは考えられないと思います。あの過酷な戦争経験者、ましてや魚雷投下搭乗をした生き残りの方で、最も戦争してはいけないことを実感している人物に対しての質問としては、あり得ないと。

 ただ魚雷投下することは「人を殺してこい」との言葉での命令ではなくとも、人を殺すことに繋がることは単なる事実です。彼の“平和ボケ”した日本で培ってきた価値観なのか、それとも“天然”、あるいは無政治性からの発言、「アメリカ兵を殺してしまった」という事実の指摘は、僕たち日本人が見たくない事実を垣間見せたのではないでしょうか。

 戦争は当たり前ですが、人殺しを行います。近代以前なら軍人が死にましたが、現代は兵士だけではなく無辜の民も死にます。当然軍人を殺しに戦争に行きます。国家の命令で、戦争があたかも正しい行いのように思われ、人殺しも正当化されるという意識が構築されます。

 櫻井くんの「アメリカ兵を殺してしまった」との質問は、まさに戦争が人殺しであることを指摘してしまっていて、戦争で人殺しをすることを肯定するような国家による目隠しを剥ぎ取るような効果があったのではないでしょうか。

 目隠しを取られること、現実を見ることを、人々は忌避する。だから櫻井くんは炎上している。そんなことでしょう。

 そしてこの生き残った方もまた、人殺しをしたという現実を突きつけられてしまって、命令に従うしかないこと、相手も同じ条件であったとして、どちらかというと、自分自身を被害者側に置こうとする意識を立ち上げようとしているのだと思います。

 このような指摘は酷なのかもしれません。しかし、戦争とは人間に現実を見えなくしてしまう、人間が人間であることを喪失させてしまう、ゆえに戦争をしてはいけない、そういうことだと思うのです。なぜなら戦争で生き残り、戦争をしてはいけないという方で、100歳過ぎるまで行きている方でも、戦争が人殺しであることを直視できないような意識を作るのですから。

 大変言いにくいことではあるのですが、この生き残った方は戦争の被害者であるし、同時にアメリカ兵を殺した加害者でもあります。そういう矛盾した世界なのかと・・・・

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