ついに東京電力が汚染水を処理水とかALPS水などと印象操作しながら、海洋放出を行った。当然漁業関係者は反発している。
トリチウムはALPSでも除去できない。実際は多くの核種は残存するということだ。そこで東電と政府はトリチウムにそれほどの危険はないと、一生懸命プロパガンダしている。なんだか自然にもトリチウムは存在しているのだから、放出される量も大したことないという者もいる。
でもさあ、2011のFukusimaの原発事故の時も、放射線は自然界に存在していると喧伝していたことを思い出す。だからさあ、自然が何億年もかけて、その程度の放射線であれば、生物や環境に問題が生じないように自然淘汰されてきたってことでしょ。
そこに人間が人工的に人為的に新たに放射線量を加えるわけだから、それは全然違う現象でしょう。つまり、この人為性こそ現代の人間社会で最大の問題となっている環境問題でしょ。だから、トリチウムを海洋に放出することは、すなわち環境問題を加える悪行である。
ちなみにトリチウムの危険性については、あまり語られない。結局語らないという”静かな”プロパガンダだ。ここで詳細を語るほど専門性はないので、動画をつけておこう。
この動画はニュース・ドット・コムからであるが、この番組を作っている神保哲夫さんは信頼できるジャーナリストだと、僕は思っている。トリチウムもまた最大のリスクは内部被曝。特に水素であるトリチウムは水でもあるから、身体内部に取り込まれやすい。
今回の海洋放出に伴って、中国は日本の姿勢を批判。日本の海産物の輸入をしないという。これに対して、中国が反日であるかのような批判が出ている。相変わらずなのだが、科学的根拠もないということを理由にして、反日を煽るとか。
ちなみに科学的根拠については、上の動画も参考になるとは思うが、是非議論して欲しいが、日本政府の姿勢は明らかに不誠実である。海洋放出以外の方法を考慮しているようには見えないし、その姿勢をマスメディアが報じない。だからアジェンダ・セッティングもできない。
実際には中国以外にも懸念を表明している国はあるし、ヨーロッパあたりじゃ、遠い極東のことと無関係って感じだろう。そもそも日本の漁業関係者が心配しているのに。
ということは、中国が国家として自国民の健康を考慮すると、日本の海産物の輸入を禁止するのは当然とも言える。だからこ、海洋に放射能を放出する側に日本により誠実な態度と姿勢が必要なのである。
まあ中国は権威主義国家だけど、国民を守ろうしているようには見えるのだろう。ということより、世界から日本は新たな環境問題を作る”ならず者”国家と言われないようにと切に願う。