プロレスラーのテリー・ファンクが亡くなった。79歳。
アントニオ猪木が亡くなったのも79歳。2人の接点は少ない。ただ猪木さんニップロ最後の試合はテリーとの絡みがあった。猪木さんが好きなタイプだったかは微妙な気がするが、一騎討ちを見れなかったのは、プロレスファンとしては本当に残念。
ちょうど当時の世界最高峰NWAをテリーが保持している時、対戦したら、面白かったと思う。当時のNWAであるから、オーソドックスな試合を行えるわけだし、テリー独特の破茶滅茶なムーブに猪木がどのような反応をするのか、興味深い。
当然NWAを保持していたのだから、プロレス界の成功者であるのだが、それ以上にプロレスラーらしいプロレスラーで、その破茶滅茶なムーブが後のECWのプロレススタイルを作ったと言われている。初代ECWチャンピオンがテリーだったのは、プロレス界の敬意の表れ。
ECWはエクストリームなプロレススタイルということだから、そのエクストリーム性を体現していたわけだから、プロレスの身体表現として、新しい波を作り上げた選手である。大仁田厚もテリーにインスパイアされている部分があったように思う。
とすると、プロレスの身体表現として破茶滅茶さを加えたテリー、その対極が格闘技性を加える身体表現をした猪木。確かに対極にあるスタイルを生み出すのだが、2人ともオーソドックスなプロレスをベースにするのであるから、どんな化学反応を起こすのかと想像が膨らむところだ。
それにしても、僕自身が多感な頃全盛のプロレスラーの死亡記事が出ることが多くなった。
テリー・ファンク。哀悼の意を表します。合掌。