気まぐれ日記

ぼそぼそ愚痴や、時々爆発する心模様など‥‥。

古賀政男のメモ書きの詩

2015-03-06 14:10:35 | 日記
何日か前に録画していた“古賀メロディー2時間スペシャル”を昨夜見た。
何百曲かの古賀メロディーを最初に与えられて歌った歌手の中には、もう亡くなられている人も少なくないが、その後色々な歌手に歌い継がれている。
作者にとってそれは嬉しいことの筈なのに、本人は今の世まで自分の歌が残ることを喜んでいなかったようだ。
彼が亡くなる2日前に書いたというこんなメモ書きが紹介されていた。

 今宵も又ナツメロ大会を放送している。
 私の歌はいつまで繰り返されるのだろう。
 私の歌の好きな人はみんな
 悲しい人達ばかりだ。
 早くこんな歌が
 唄われなくなる日が来ると好い。
 みんなハピーになって欲しい。
 日本人が明るく楽しく愉快に
 暮らしてゆける時代が来ると好い。
 悲しみなんかもう沢山だ。
 戦争の傷跡も
 ピカドンの働突も
 早く、早く消えろ。
 そして古賀メロディーも早く去れ。
 私も早く消えたい。
 この世から、日本から・・・。
 誰かがきっと
 明るいハピーをもたらすだろう。  
 みんな幸せになってほしい。
 私の願いはこれだけだ。
 しかし私はもう秋の蝉だ。
 声もなく、ただ沈黙を守って
 じっと樹にしがみついているだけだ。
 霜が降りて
 私は土の中に奥深く
 もぐってゆくばかりだ。