フランス人交友記録

フランス人との交流を通して感じたことを書いています。

カフェで何も注文しない!?

2020-12-25 08:34:13 | 2019年クリスマスの旅行(アルザス・リヨン)

「え、Rien?」「そうだ、Rien(何もいらない)」

「わかりました。いらないのですね」と、びっくりはされたが不機嫌な様子を見せることもなく、店の人は戻って行った。

日本と違って水が出てくるわけでもないので、何も飲まず、ただ座っているだけだ。

日本だと、「おひとりさま、必ず1点のご注文をお願いします」という店もあるが、そういうことはない。

 

まだ私にぶつぶつ言う。「こんなふうに歩き回って本当に疲れた。こういう大きな町はだから嫌なんだ」と。

「だから、小さな村に行こうと言ったのよ。小さな村に行く?」

「いつだ?」

「今からよ。まだいけるわ」

コーラスがあるんだ。子どもが船の上で歌うんだ。夕方。村には行けない」

コーラスのためにアルザスへ一緒に来たのかもしれない。それくらい、コーラス、コーラスと言っている。

 

そして、ギャルソンが注文品を持ってくるたび、話しかける。

つまり、自分の態度が恥ずかしいことはわかっていて、関係を修復しようとしているのだった。

ランチの時もそうだった。アルザスはフランスではないと言いながら、にこにこしながら話しかけていた。

そういえば、注文するときもギャルソンに「フランス語が話せるか?」と聞いていたが(アルザスだから?)、これは別に悪気があってではないこととはいえ、フランス人にこんな質問をされるとは、驚いたことだろう。

 

そして、このカフェで、お勘定になった時、何も頼んでいないのに、「私が払う」と、言ったのだった。

つまり、「ケチで頼まなかったのではないよ」というアピールであろう。

 

こういうフランス人の高齢者も少なくないのか、お店の人は、上手に扱っているように見えた。日本では、むっとされることが多いと思う。

 

出口のあたりでも、まだしきりにさっきのギャルソンに話しかけている。

よほどばつが悪かったのであろう。

 

またてくてく歩き始め、エスカレーターがコルマールで一番願ったもの、子どものコーラスがある運河を目指す。

 

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