自然農あさゆふ通信

谷沿いの小さな集落に移り住んで14年。
山と川に囲まれた田畑や自給生活の様子など、自然農のある暮らしを綴ります。

【自然農で蕪栽培】種降ろし~間引き~収穫~マスタードマリネ

2022年01月13日 | 自然農のある暮らし

9月下旬、天王寺かぶの種を降ろしました。

種は基本的に自家採種をしていますが、

アブラナ科は交配しやすいので、

今回のように購入する場合もあります。

種を降ろすところに作付け縄をはって、

その部分だけ草を丁寧に刈り、

鍬で整えていきます。

鎌や鍬などの手道具を使っての作業です。

小さな小さな、蕪の種。

この一粒一粒が、いのちを宿しています。

湿りを保つために、

降ろした種の上から青草を被せます。

8日後には芽が出そろい、間引きの作業をしました。

間引きという作業は、結構好きです。

たくさん発芽していたら、

間を抜いて風通しを良くしてあげるような気持ちで、

バッ、バッと抜いていきます。

ハサミでカットしていく時もあります。

その時の気分と、やりやすさで。

間引いた葉っぱは、

サラダや塩もみにして食してもいいし、

その場に敷いてもいいです。

間引かれたものは、そこで命を終えます。

間引かれなかったものは生き延びるけれど、

最後には私に食べられます。

食べられた生き物の中に入り、

そしてまた巡っていきます。

2か月後の11月。

間引きを繰り返して、収穫期をむかえました。

健やかに育った野菜は、本当に美しいですね。

大好きなレシピは、マスタードマリネ。

 

天王寺蕪の種降ろしから、収穫、料理までを、

動画に記録しましたので、

よろしければ、ご覧ください。
↓ ↓ ↓

 

 

動画の前半では、自然農での基本の筋蒔きの方法をご紹介。

このやり方は蕪だけでなく、

大根、人参、ゴボウ等の根菜や、

小松菜、チンゲンサイ、白菜、レタス、春菊、山東菜、菜花、

野沢菜、カツオ菜等の葉物野菜にも応用できます。

 

動画の後半では、健康に育った蕪の収穫と、

料理のひとコマをご紹介。

マスタードマリネのレシピもあります!


田畑とつながる注連縄とおせち

2022年01月02日 | 自然農のある暮らし

年末から体調をくずしてしまい、

お掃除などは全然できず、けっこう散らかっています。

でも少し持ち直してきたので、

なんとか、しめ縄は作ることができました。

今年は背の高い赤米のワラで作ったので、円が大きいです!

 

家の前の田んぼでお米を育てて12年になります。

昨年も、4月に種籾を降ろして、

6月に田植えして、

夏は草管理と水管理、

そして11月に稲刈り、

12月に脱穀をすることができました。

そして年末にはやはり、

感謝の想いをこめて注連縄を欠かさず作っています。

 

年が明けてから、おせちを作りました。

 

外側から時計回りに、

たつくり、

田んぼの畦で育った黒豆、

ブリの照り焼き、

きんぴらごぼう(大浦太ごぼう)、

煮しめ(里芋、人参、ごぼう、ぎんなん)、

柚子かぶ(天王寺かぶ)、

サツマイモ(紅はるか)とカブの蒸し焼き。

仕切りは小松菜の葉で、飾りは裏山の南天。

うちの野菜で作ったおせちは、素朴ながら味わい深く。

 

今年も身体に無理をせず、

一瞬一瞬を大切に生きていきたいと思います。

 

うちのお米作りの様子を動画で公開していますので、

よろしければご覧ください。

 

チャンネル → Mikako/自然農のある暮らし

プレイリスト → 主食を育てる暮らし

 

↓↓ 苗床作りの様子 ↓↓

 

↓↓ 田んぼの畦塗りの様子 ↓↓

 

↓↓ 田植えの様子 ↓↓

 

↓↓ 田んぼの草刈りの様子 ↓↓

 

稲刈りと脱穀の様子は、これから編集して公開する予定です。

ぼちぼちやっていきますー。


手前味噌のカビを最小限にするシンプルな常温保存方法

2021年12月15日 | 自然農のある暮らし

3月に仕込んだ手前味噌を、12月に入って開封しました。

重石を外した時の様子は、こんな感じです!

↓ ↓ ↓

表面にカビがついています。

いろんな微生物が生きているんですね。

 

押し蓋とラップを外すと、こんな感じです。

↓ ↓ ↓

まだ熟成が浅い感じですね。

 

使う分を小さい容器に取り分けました。

 

味噌作りをはじめた当初は、開封時のカビに衝撃を受け、

カビが出ない方法は無いかと、あれこれ試しました。

塩や、さらしや、笹や、酒粕……いろんなもので蓋をしてみましたが、

全くカビが出ないということはありません。

 

表面のカビを取り除けば中は無事なのですが、

私は開封後も常温保存したいので、使う分を取り分けた残りの味噌は、

もうひと夏を越す間、表面にカビが発生しやすい状態が続きます。

使う分を取り出すたびに、表面の味噌ごとカビを取り除かなければならず、

「もったいないなー」と、残念な気持ちになっていました。

 

そして今、一番良いと思っている開封後の保存方法は、これです。

ラップをした上から、大きめの押し蓋を乗せておくだけです。

開封後は、この上に重石は置かずに、甕の蓋をして冷暗所で保存しています。

このかなり大きめの陶器の押し蓋(落とし蓋)が、

味噌の表面にピタッとくっついている状態が、とても良いのです。

このように、空気に触れる部分が少ない状態で保存すれば、

夏も、ほとんど気にならない程度しかカビが出ません。

それでいて完全密封ではないので、

味噌は呼吸し続けていて、ゆっくり熟成していきます。

 

とてもシンプルな方法なので、気に入っています。

 

開封後の一番はじめは、蕪のお味噌汁にしました。

やっぱり美味しいわー。

 

米麹作りと味噌作りの記録は、こちら 。

↓ ↓ ↓

自家製米麹で手前味噌を仕込む


小麦を製粉して素朴なココアケーキを作る

2021年11月19日 | 自然農のある暮らし

うちでは、田んぼの裏作に、ほぼ毎年、小麦を育てています。

うちの田んぼは、谷沿いの土地で土質が荒く水はけが良いので、

お米にはやや厳しい環境で苦労も多いですが、麦は比較的良く育ちます。

 

 

特に小麦は、お米と並んで主食となる作物ですし、

しっかり確保して暮らしのなかで豊かに生かしたいという想いも強いです。

 

 

私のいのちを養ってくれる穀類への想いは、深いものがあります。

穀類の種をつなぐこと。

穀類を調整して様々に加工する生活。

それをいただく時間。

 

 

秋はお米の収穫の時期でもありますが、

私にとっては、貯蔵しておいた小麦で焼き菓子やパンを焼いて

食べたくなる季節でもあります。

 

 

小麦も、パンも、お菓子も、

お金を出せば簡単に買える世の中ですが、

自分で種を降ろして生長を見守り、

それを調整して食べられるようにするまでの、

ゆったりした時間は、かけがえのないものです。

 

 

うちの小麦、農林61号を家庭用の製粉機で粉にして

ケーキを焼く様子を動画に治めましたので、

よろしければご覧ください。

 

↓↓↓ 小麦を製粉して素朴なココアケーキを作る


簡単で美味しい!大根のお漬物の作り方

2021年11月09日 | 自然農のある暮らし

近所の、大好きなおばあちゃん。

いつも畑や倉庫に座り込んで何かしていて、私が行くとニコニコして、何かくれる。

 

何年も前、いただいた大根とカブのお漬物が美味しかったので、「この前のお漬物の作り方、教えて~」と言ったら、

おばあちゃん「塩で下漬けしてから、酢と砂糖で漬けるんやわ」

私「う~ん、分量は?」

おばあちゃん「大根10kg…、塩3合…、酢3合…、砂糖1kg。大根は皮をむいて、半分に切ってえ…」

私「下漬けは、重しする?」

おばあちゃん「軽くした方が、ええな」

私「下漬けは、何日くらい?」

おばあちゃん「やっぱり4~5日は置く方が、ええわ。水が上がってきたら、ええんやけど」

私「本漬けの前に、水気はしぼるの?」

おばあちゃん「しぼるまでは、せんでも、ええ」

私「本漬けの後は、常温保存?」

おばあちゃん「涼しいところに置といたら、ええさけ」

私「どのくらい持つの」

おばあちゃん「春先まで、食べれるよー」

 

……こんなふうに、質問して教えていただいて、私なりに、漬けるようになった。

 

最初は、見事に失敗した。

「皮むかなくても、いいんじゃない?」と思って、皮付きで漬けたら、美味しくなかった。

今では、毎年欠かさず漬けている。

おばあちゃんの味に近づいてきたかな。

 

常備しているお漬物があると、本当にいい。

普段の食卓にはもちろん、人の家に呼ばれていく時に持って行ったり、何かのお礼に差し上げたり、お客さんが来て急に飲み会になったりしても、さっと切って出せる。

なかなか好評。

 

おばあちゃんの分量は、ざっくりなので、私なりに分量を整理して、誰でも作りやすいように解説してみました。

大根が美味しくなるこれからの季節、よろしければ漬けてみてくださいねー。

 

▼簡単で美味しい!大根のお漬物づくり