昔
寡黙な少女がいました
いつも一人でお人形相手にだけお話をする少女でした
少女はそのお人形にルルと名前をつけていました
寝るときも起きているときもルルと一緒でした
ルルは大好きだった従姉が作ってくれたお人形でした
黄色いタオル地
クマ?ウサギ?
何か分からないけど
大好きな人が作ってくれたから
少女は大切に大切にしていました
ちぎれかけた手は
ママが治してくれました
痛い痛いね~我慢してね
ママが治してあげますよ
痛い針でチクチクされているルルをみて少女は泣いてしまいました
それ以来
少女には自分の愛おしい物には全て名前をつけていました
そして
また愛おしい物たちとお話をするのです