日曜日
家内は福岡へお出かけである。
て事は、昼飯は自分でなんとかせねばならぬらしい。
かと言って、この暑さだ。
台所に立つ気にもならぬ。
お湯すら沸かしたくない気分である。
外に食べに行こっと。
何にしようかな。
ラーメン、うどん、それとも洋食系もいいなあ。
洋食、肉、ハンバーグ、フライ、豚カツ・・・・
あ、カツ丼がいい!
そうだ。
断然カツ丼だ。
瞬時に我が前頭葉には、神々しきカツ丼の映像がむすばれた。
こうなったらもう、矢も楯も堪らない。
財布を鷲摑みするや、疾風の如く家を出た。
目指した店はここ。
きさらぎである。
十割そばが謳い文句の蕎麦屋だ。
「十割そばとカツ丼のセット頂戴。」
「へーい。」
先ずは蕎麦が目の前に置かれる。
蕎麦はザルとカケ両方から選べる。
ここは敢えてかけ蕎麦をチョイス。
出汁が美味いと評判だからである。
ズルズルズルルー
蕎麦の風味が強いのは勿論の事、ちゃんと腰もあり、尚且つ歯ぬかりなく切れる。
出汁も上品で申し分ない。
それと嬉しいのは、蕎麦が伸びないようにとの心遣いと推察するが、
集中して蕎麦だけを食べられるように、客が食べ終わる頃合いに合わせて、メインのカツ丼を作りだすと言う気配りだ。
ちょうど蕎麦を平らげた頃、
「カツ丼でーす。」
タイミング、どんぴしゃりだね。
前頭葉よ。
これが、お前が思い描いていたカツ丼だ。
頂きまーす。
モグモグ
ガツガツ
ウヒヒヒ
何も申し上げることはございません。
前頭葉も大変満足しているようでございます。