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Tシャツとサンダルの候

三角~御輿来海岸~長部田海床路



12月24日


山から降りて、ひとまず八代方面へと進む。

昼飯を食べながら、


この後どうしようかなぁ。

シモバシラも見られなかったし、何となく中途半端だよな。

どこかに立ち寄るか。

などと思案中、家内からLINEがピコリーン。


<今日帰ってくると?晩御飯の都合があるから。>


どうやら私は、晩御飯一食分の価値らしい。




おのれ。




・・・グレてやる。




<フン、帰らん!> ピコピコピッ!



思い知ったか。

でも、これからなにしようか。

あ!

そうだ。あそこに行くか。

えーっと、あの時刻を調べとかなきゃ。

かくして、64歳にしてグレてしまった親父は、不知火方面へと向かうのであった。



この日のねぐらは道の駅不知火。

温泉併設の道の駅である。



聖なるクリスマスイブの夜。

スーパーで買った太刀魚をあてに、一人で晩酌である。


誠に目出度い。






12月25日

この日、昼過ぎまで、時間潰しをせねばならぬ。


先ずは、三角港へと向かう。

これは、海のピラミッドと呼ばれる展望台である。

とりあえず館内に入ってみる。


館内も螺旋の回廊となっている。

登ってみた。



最上階からの眺め。

三角港が一望できる




続いて、三角西港へ。

明治三大築港の一つで、当時の施設がそのまま現存するのは、ここだけなんだそうだ。

明治産業革命遺産群の一つ。



浦島屋。

小泉八雲の紀行文の舞台となった。

構造物は復元された物。



龍驤館(りゅうじょうかん)

国登録有形文化財



旧高田屋回漕店

市指定文化財



石積埠頭と浮桟橋施設跡。

国重要文化財



瀬戸の上に架かる橋は、天草五橋の一号橋。




旧三角海運倉庫。

国登録有形文化財

中はお洒落なカフェになっている。

ちょっと休憩がてら、コーヒーでも飲むか。

ところが室内は、暑がりの私には暖房が効きすぎである。


「外がいいな。持ってきてくれる?」



店のお姉ちゃんの、『このくそ寒いのに』の怪訝な顔をよそに、テラスで頂く。


ズズ


コーヒー美味し。



コーヒータイムの後も、西港を散策。

排水路

これも国重要文化財だ。

排水路に沿って高台まで登る。



旧三角簡易裁判所 国登録有形文化財

管理のオジサンが、


「この庭は、NHKの【いだてん】で、金栗四三が水を被るシーンに使われたとです。」

「へえー。」



法廷を復元したもの。


「ここも撮影に使われとります。」

「ほー。」



同じく旧三角簡易裁判所弁護士等控室。

国登録有形文化財


旧宇土郡役所庁舎。

現在は船員の養成所となっているらしい。

程良き時間となった。

移動しよう。




さて、

なんでわざわざ昼過ぎまで、港でブラブラと時間を潰していたのかと言うと、



ここに14時頃に来たかったからだ。

御輿来(おこしき)海岸展望所である。

干潮時には、美しい砂紋が現れるという。

25日の干潮時間は14時27分。

丁度いい時間である。



これだ。



遠く熊本~三角線の列車が走る。

実は、この路線を走る観光列車【特急 A列車で行こう】に乗った際の、

車窓から見えるこの景観の事を思い出したのが、ここに来たきっかけだったのだ。









本来は、正面に雲仙普賢岳がどっかりと見えるのだが。




貝堀をしているのかな。




随分と引いてきた。

14時27分。干潮だ。



いつか、干潮時刻と夕暮れ時が合致する日、尚且つ、晴れて背景に普賢岳が見える気象条件の時に、もう一度訪れたいものだ。




長部田(ながべた)海床路は、目と鼻の先だ。

どうせ通り道だし、寄ってみるか。



長部田海床路。

干潮時にだけ現れる海の道だ。


沖合には多くの漁船が停泊している。

やっぱり、来てよかったな。



これでこの日の予定は終了だ。

あれだけ<帰らん!>と啖呵を切っときながら、ここで家に帰るのも悔しいが、何しろパンツが尽きた。

グレた親父も、泣く子とパンツには勝てないのだ。



かーえろっと。
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