大川内山集落から程近い所に、炭山(すみやま)棚田と言う棚田があると言う。
今、彼岸花が見頃らしい。
「ひとっ走り行ってみるか。」
ブイーーーーン
到着。
よく訪れる「つづら棚田」や「蕨野棚田」に比べたら、こぢんまりとした印象だ。
ボチボチと歩いても、一周するのに大して時間はかからない。
休耕田も少々は見かけるものの、概ねは、黄金色の稲穂が実っていた。
最上段まで登ってきた。
棚田を見下ろすように墓がある。
前田蔵人の墓となっている。
案内板によれば、
前田蔵人なる人物は、この在所に帰農土着していた家柄の若者だったようだ。
寛永14年、島原の乱が起こるや、鍋島藩侍大将有田左馬助配下として出陣。
翌15年元旦未明、原城二の丸にて銃撃を受け戦死。
となっている。
案内板を読んで行くと、その後前田家は、武士として取り立てられている事が分かる。
島原出陣は、一族の期待を一身に背負っていたに違いない。
行間から、当時のこの在所の沸騰ぶりが窺い知れる。
炭山神社
鎮守の森そのものだ。
一周回って駐車場到着。
いやはや、汗びっしょりである。
この美しき日本の原風景が、この先もずっと残りますように。