爽やかな青空が広がった。
気温も上昇、ポカポカと春の陽気である。

こんな日はチャンポンだ。
『それはどうしてだ?』
と、天気とチャンポンの関連性を問われても、答えるつもりはない。(←答えられない)
とにかくチャンポンなのだ。

「何にしましょう?」
注文は決まっている。

「チャンポンのキクラゲ増しでーす。」
不気味な黒い山が眼の前に置かれる。
これで普通盛りである。

色んな具が合わさってこそチャンポン。
なのに、キクラゲしか見えないという、この不可解さはどうだ。
では、神秘の山に踏み入るか。
えーっと、麺はどこだ?
具の山が高すぎて、容易に麺を探し当てられない。
麺を箸で掴むのも一苦労なのだ。

何とか麺の発掘に成功したら、
頂きまーす。

山の掘削が進み、平らになった頃合いで、味変のソース掛けだ。
オレ流チャンポン道の鉄則だ。
え?
向かいに座る家内と、食べる早さが違いすぎるって?
ほっといて貰おう。