諸行無常の響きあり

フィリピンの小さな焼き鳥居酒屋の親父のつぶやき

フィリピンの賃貸契約

2012年01月26日 08時29分26秒 | つぶやき


我々外国人がここフィリピンで、ビジネスを開始するには職種にもよるが、不動産を購入するか若しくは物件を賃貸するのが普通である。私自身もここ2年間で4軒の物件を賃貸してきたが、その中のほとんどの物件は問題なく返却している。
しかしながら、ここフィリピンの賃貸契約期間は其の貸主によっても異なるが、一年更新、2年更新、店舗の契約等はFC展開が絡む場合など5年契約などという場合もある。

ここで言うところの賃貸契約は大概は決まった書式により、契約期間は1年更新、若しくは2年更新の場合が普通であり、契約期間の終わり間近になると貸主側から再契約の是非を聞いてくる場合が多い。大概は契約満了と共に再契約の際には家賃の値上げが謳ってある場合が多いが、その場合は契約書に基づき貸主の一方的な値上げをされる場合も有り得るし、そのまま同じ賃料で継続する場合もある。

これは貸主の考え方の相違で、店子にそのまま継続契約して欲しくない場合や、新しい店子に対して賃貸させる際に家賃の改正をする場合もある。ただここの国の一つの特徴として、大家側の都合により契約をわざと再更新しない場合もあり、そこには新たな店子から纏まった保証金をが入ることを当て込んでいる場合もある。

それと貸し物件に対しての新たな使い道、即ち売却や改築に際しても、一方的に立ち退きを要求される場合もある。契約の残存期間があれば、店子側も大家と争うことも出来るが、そこに関わる経費や、他の複雑な問題を考えると、争わずに話し合いで解決するのが懸命なような気がする。

フィリピンも日本と同じく仲介する業者もいる、違うのは日本の場合は資格を持った不動産屋という業種の会社が仲介するというのが普通であるし、ある意味仲介した物件のメンテナンスや契約に関わる代行も行うが、フィリピンの場合は個人の不動産ブローカーという職業の個人が日本の不動産屋やのそれを賄う場合が多い。ただしこの手の職業の人達は売買や賃貸に関わる仲介はするが、その後のメンテナンスや再契約の手続きなどには介入してこない場合がほとんどである。

借りた物件は、土地の所有者との直接交渉が一般的であり、気に入った物件だが大家との反りが合わない場合もままあるというのが現実であり、始めたビジネスをそういう理由で終了させるか、場所を移転するようなケースも沢山有るようである。ただ中には軌道に乗ったビジネスを大家が取って代わるというケースもあるようで、その場合もアメリカがここの国に齎した契約最優先社会が故か、店子側は痛仕方なく退去させられる場合もままある。

家賃も滞り無く払っているにも係わらず、店子側にとっては寝耳に水の話であるが、大家側は大家側で水面下での目算があり、契約が最優先されるここの国システムから行けば、違法でも何でもなくそれが故の短期賃貸契約にしてあるという意味合いもあるのだろう。ただここの国の法律は力のある者が優位になる場面が時折顔を覗かせる場合が多く、文中にも触れているが、裁判や争いに持っていくことも可能であるが、金は力なりとでも表現すればいいのか、そういう意味からすると争いの費用を捻出出来ない側が当然泣き寝入りをすることになるというのも現実なようである。

何れにしてもそういう法律からすると、我々外国人は土地の所有も営業許可も法人化する以外は適用外であり、ただ単にここで暮らしている一外国人としての立場からは逃れようがない。事あれば人道主義を前面に持ち出したがる我々日本人だが、ある意味それもフィリピンでは土俵が違うと言ってもいいのが私の正直な実感だが、こと庶民の普段の暮らしについては、そんなことは我関せず、明るく暮らしているように感じるし、又そういう話には全く無縁という人たちの割合が高いというのも現実なのかも知れない・・・・・。

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