クラゲ男はアパートで独り暮らしをしている。アパートは去年の2月に結婚した際に契約した。2LDKの部屋だ。昨年の12月に元妻が実家に帰り今年の1月に離婚届を役所に出した。
離婚届を出した後に引っ越すつもりだったが、ちょうど真冬で引越しが億劫になっていた。暖かくなったら引っ越すつもりだった。
しかし春についこの間まで付き合っていた彼女と出会い、何となく引越しのことは忘れてしまった。
夏頃に転職活動を始めた。希望の職場は県外なので、転職がうまく行ったらアパートの契約期間満了までに引っ越すつもりだった。
しかし、転職活動が失敗した。転職活動については別の機会で触れよう。
本当は、引っ越すのが億劫なのでそのまま契約を更新つもりだった。来年も転職活動を再開するので、腰を落ち着けたかった。
彼女は秋頃からふたりでどこに住むか…について色々話していた。クラゲ男は転職活動で頭がいっぱいだったのではぐらかしていた。
そして、先週フラれてしまった。ものすごく悲しかったが、彼女に気兼ねせず転職活動に打ち込めるし、引越しもしなくて済む、と内心ホッとしていた。
しかし不動産会社から来た更新料を見ると263000円だった。
26万!家賃は75000円だ。駐車代、管理費を含めると月額86000円支払っていた。独り暮らしの家賃にしては割高だと思っていたが、引越しの手間を考えると、毎月の支払い額の高さには目を瞑っていた。
2LDKの部屋は使っていないスペースがある。再来年の春に引っ越すまでに更新料と月々の家賃などを支払うと1年で136万円も支払うことになる。
コスパが悪すぎる。ちょうど昨日が解約通知を送る締切日だった。解約通知書に必要事項を記入しポストに投函する。危ないところだった。
離婚したあとはなるべく早めに引っ越すべきだ。クラゲ男は無精なので引っ越ししなかった。
離婚したパートナーと一緒に住んでいた部屋にいても、なんだか不自然だしその後に付き合うパートナーにとってもあまり面白くないだろう。
来年は新しい街で新しい生活を始めよう。