第39回「秀吉死す」(10月1日放送) ●公式サイト
「2006限定~今週の一豊さん」は毎月曜日に更新予定。週末に予定が入った場合は遅れることもあります。 |
秀頼が4歳で元服。主だった家臣たちが大坂城の元服式に参列しました。
その後、目に見えて老い衰えてゆく秀吉。ついに最期のときを迎えます。
今週の一豊さん。山内家の将来を考えて側室を持つよう提案する千代に、思わず
激昂。ついに康豊の子を山内家の跡取りにすることを皆の前で宣言したのでした。
秀吉の死によって動き始めた勢力争いに、山内家も巻き込まれそうな予感・・・。
いやー、終盤になってもまだまだ面白い、今年の大河ドラマ。
■老いと死
ついに逝っちゃいましたねー。ドラマが始まってから長きにわたり、一豊の上司
であり続けた人。天下人となってからは愚行、狂気、色情魔のようなイメージし
かなくなっちゃったけれど、<私、今回の大河の秀吉様、好きでした>。
一豊さんの「秀吉さまーーーっ!」にならって、この言葉を秀吉様へのお別れの
挨拶に代えさせて頂きます(笑)。
館さんの信長がカッコイイっていう声は多かったと思いますが、柄本さんの秀吉
が好き、って言える女性はきっと少数派では(笑)。寧々さんと私ぐらい?
あー、淀の声が聞こえるわ。「殿下、お口が臭うございます」。
これで致命傷を負わせたわけだから、淀は言葉の刃で2度刺して、秀吉を死に追
いやったことになりますね。2度めは市の声色を真似て、天下は織田のもの、早
く逝きなされ、と。確信犯な淀。小気味いいほど冷酷な淀。
(演じた永作さんは、それが<精一杯の愛>の裏返しと言うけれど、淀は秀吉に
対しては愛情というよりも感謝の情を抱いていたのでは? いや、ワカランが。)
で、秀吉様。
ホントに汚くて醜い老人。これで60歳なんて、ちょいとヒドすぎません?(笑)
淀に引導を渡されて口をおさえたまま廊下に飛び出し、そのまま伏す秀吉。その
とき老醜の悲哀が顔じゅうに広がって、柄本さんのこのシーンお見事でした。
2度の失禁もリアルでなんだかこわかった。
寧々さん。
秀次の身内を皆殺しにした男なんて夫ではない、と愚痴をこぼしたのは夫を思う
がゆえだったのですね。死に際の床でうなされる秀吉を抱きしめて「寧々はどこ
にもいきませぬ・・・。」情の深い、いい女ではないですか~。
一豊&千代の主役夫婦とはまた違った夫婦のあり方が、私には胸にしみました。
「老いてこその夫婦ではありませぬか」と寧々に言った千代さん、どうぞその
言葉を忘れないでくださいませね・・・・・・。
■家康と三成
一つ、わからなかったことが。
遺言により、喪は伏されていたというのに、三成が家康にだけは一報を入れたのは
なぜなんだろう? それとも五大老には等しく伝えられたのでしょうか?
秀吉の死を聞いて家康はうれし泣き、三成は心から悲しんでいたように見えました。
■山内家の決断
以前にも千代が側室のことを持ち出した時、一豊さん、怒ってたんだよねー。
今回はお家のことを考えて千代も本気の本気だったと思うのに、そこまで怒らな
くても。一豊さんってやっぱり・・・ピュアラブ。
それとも、怒った理由は「男らしい」かどうかに関わることだったから?(笑)
武家としては<側室>を持って当然なんだから、妻がゆるすと言ってるんだから、
割り切ってもよさそうなものだけど、ここが一豊さん、歴史的七不思議の一つ。
で、千代不在のその夜。やっぱり・・・。
ああ、でも素敵だなあ。ひと晩中、ただひたすらお話してくれる一豊さん。
(上川さんの朗読CDをエンドレスで聞き続けるようなもの? 笑。)
夫婦の秘密・・・千代が一豊に源氏物語を読み聞かせたお話も判明したりして♪
一方、千代さん。自分が仕掛けておきながら、妄想を打ち消すように枝を振り回
したりして。まるで新妻のようでした。
ついに最後の決断。
妻には相談せず、康豊の嫡男国松を山内家の跡取りをにする、と家臣たちの前で
宣言をした一豊さん。それこそ、すっご~く男らしかったですよ。
■利家と一豊な二人
元服式に列座する利家。どことなく風格があって華やかな存在感がありました。
前田家と山内家。格の違いは歴然で、ドラマでは二人の会話はなし。
ところで私「利家とまつ」を見ていなかったので、大河ドラマ的にはそれほど
感慨深いものはないんですけど(笑)、見ていた人はどうだったのでしょう。
ただ、以前の大河の主役がいま再登場することの面白さはわかる気がします。
ましてやそれが二人のプライベートの会話から生まれたなんてね。
二人の初共演はTVドラマ「白い巨塔」の第二部。2004年のことでした。
財前教授が唐沢さん、関口弁護士が上川さんという因縁の出会いでしたねー。
(家康の西田敏行さんも共演者の一人でした。)
その年の暮れに上川さんが出演した舞台「SHIROH」のパンフレットに、唐沢さん
からのコメントが寄せられていた時はちょっとした感慨がありました。
<どうにも気になる男、上川隆也>と題された唐沢さんの文章。
「真っ向から直球勝負の演技をする男。・・・こいつ、こうやってずっと戦って
きたんだなと思った。」「飲み会に顔を出す言ようになった彼は、最初、背筋を
伸ばし敬語で話していた。・・・・・・」。
その後のお二人の仲については飲み会で<唐沢さんのボケを全部拾う上川さん>
ということぐらいしか知らなかったけれど、NHKステラの上川さんの言によれば
今や「親友」だそうですね!
もう一度「SHIROH」のパンフレットに戻ると、こんなことが書いてありました。
「もっと冒険してお客さんに楽しんでもらわなきゃな」。そういう二人の気持ち
の表れが今回の共演につながったのかも、ナンテ。
今週の「功名が辻」、そういう意味でもちょっと嬉しいプレゼントでした。
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今後のメディア情報 次回の記事アップまで随時追記中。
TV
★気になる共演者・関係者出演番組
10/2現在、情報未入手。
※「土曜スタジオパーク」は毎週要チェック。
雑誌・新聞
●「月刊TVnavi」11月号 9/27~10/31号(発売中)
P185 連載<上川隆也の 一豊 辻の向こうから。>
P184 <今月の功名が辻>
唐沢寿明さんのインタビュー、大加プロデューサーの話
※「NHKステラ」には毎週、功名が辻の記事が掲載されています。その中の
ステラ「先物」情報もチェック。
※「TVガイド」「歴史読本(月刊)」でも毎号、功名が辻の記事を掲載。
2006限定~今週の一豊さん バックナンバー
いつもありがとうございます。
利家の出番の少なさにはがっかり
でした。あんなに煽っておいて!
信長の死後、一気に駆け上がった
「あの」秀吉も老いたら最後は
こんなだよっていう感じがして
なんか哀れでしたね。
失禁まで描いたのはやり過ぎかな。
淀の描き方が悪女ですよね。
ワタシは淀<寧々派ですが、あれは
ちょっと極端すぎるような・・
http://tb.plaza.rakuten.co.jp/bluestar1719/diary/200610010001/e0985/
『関ヶ原』はすごく面白かったので、このドラマでどれだけそれを拾っていってくれるのか、楽しみであり、ちょっと心配であったりもします。
寧寧さま、いい女ですね。同感です♪
やっぱりー、「利家とまつ」をご覧になってた方には唐沢さんの出番は全然肩透かしだったのですね! たしかに短すぎですよね。もっとサービスして~(笑)。
問題のシーンですが、天下人に失禁・・・というのは今まであまりなかった演出ですよね。柄本さん、前にも家康と二人で下ネタな演技がありましたが、あれは「関東の連れ小便」(^^;; っていう有名な歴史的シーンだったそうですね! まあ柄本さんだからこその演出であり、演技だったのかな、とわたし的には納得してますが(笑)。
淀はますますこのまま憎まれっ子の悪女路線を突っ走るのでしょうねー。
あ、やっぱり何かあるのですね。三成の、家康対策。その真意がわからなかったんですけど、近々明らかになるのなら安心しました。ヒントを頂いたうえネタバレを避けて頂き、どうもありがとうございます。
柄本さんの秀吉がいなくなったら、必然的に西田さんの家康。一豊さんとはあの有名なエピソード以外にどんなからみ方をしてくれるんでしょうかね♪ まずは関ヶ原、楽しみは続くっ!