「あかいくらやみ~天狗党幻譚~」のTV放送詳細が決定。
7月6日(土)19:00~21:40 WOWOWライブ
>> 詳細はコチラ
ダラダラ備忘録はまだつづく。
以下はキャストについての感想(全面的にネタバレふくむ)。
<おもなキャスト>
●小栗旬さん(大一郎)
2005年の「偶然の音楽」で観たのが小栗くんの最初の舞台。
以後、「カリギュラ」ほか蜷川さん演出の舞台や、新感線など
いろいろ観てきたけれど、今回は華やかさをまとった役でも、
主役だけが目立つ舞台でもないのに、これが意外によかった。
作品の駆動輪になり得ているのがいい。
今回は復員兵役。目標を失い、目先のことだけで生きている
終戦直後の若者。黒縁眼鏡がよく似合っていた。
原作にない役なので役作りが難しかったのではと想像するが、
現代の私たちへの橋渡しとなる大事な人物を誠実に演じていた。
志士に混じって幕末を追体験し、義の心に目覚め晴れやかな
顔をしている大一郎の表情が強く印象に残っている。
我が子を初めて抱いた時の「こいつは遥か彼方を思い描かせやが
る」の台詞に涙がこみあげた。
●小日向文世さん(金次郎)
老人の金次郎から、メイクも変えずに声と顔の表情だけで17歳に
見せちゃうところが凄い! 大一郎の「若々しく見えますね」の
援護射撃で観客も瞬時に頭が切り替るというワケ。
(17歳の金次郎は亡霊でもなく存在が疑問だったけど、この際
コマカイことはどうでもよいのでパス!)
とにかく、憎しみの炎を消すことなく、若者のピュアな心のまま
老いてしまった哀しい男を小日向さんが好演。
切なさと色気が混じった老人だった。
和服で立ち回りをする小日向さんがすっごく新鮮だった~。
怨敵の血が混じった赤子を執拗に追う金次郎。その話は長塚版オ
リジナルストーリーだけれど、原作のエピソードと密接に関わる
設定だけに金次郎のとった行動には二重の意味があると思った。
長い行軍のたった一夜、おゆんの色気にやられてしまったあの夜
の出来事を今なお恥じ、すべてをなかったことにしてしまいたい!
という思いが、あの執着に現れているのだと思えた。
●白石加代子さん(おゆん)
温泉宿の老婆(女将)役。
原作に出てくる後日談の、さらにずっと後の話らしく、おゆんが
生きながらえて凄まじい老婆になっているという設定。
白石さんを観ているだけで、おゆんがタダモノではない感じが
濃厚に伝わってくる。艶っぽい残り香もまだ発しており、そら恐
ろしいほど。
おゆんに関わりのある男として、藤田小四郎、田中愿蔵がいて、
その後は田沼玄蕃頭のお妾さんになったが、本当に好きだったの
は小四郎だった、とか。
行軍中に色仕掛けで多くの天狗党隊士の戦意を喪失させたことは
今回の芝居にも出てきていた。
若いおゆんを土人形に代役させる演出が面白かった。そんな時の
白石さんの若々しいつくり声に身毒丸のなでしこを思い出した。
今回の話の最重要人物として、白石さんはなくてはならない人。
●原田夏希さん(奈生子、お登世、おうめ、篠島の妻)
阿佐ヶ谷スパイダースの公演に出る女優さんは魅力的な人が多い。
他の登場人物が魑魅魍魎然としているなか、原田さんの美しさが
際立っていた。着物もしっとりと上品に着こなす。
大一郎の恋人の奈生子、市川の娘で清楚なイメージのお登世。お
登世の娘のおうめ。篠島の妻。たくさんの役を切り替えながら演
じるのってご本人は混乱しなかったのかな。
赤ん坊を抱いて必死で逃げ守ろうとしている姿が印象深い。
●古舘寛治さん(葛河梨池、市川三佐衛門)
「アンチロックワイズ・ワンダーランド」に登場した作家の
葛河梨池。でありながら、市川三佐衛門でもある。
最初は好奇心を持って精力的に取材に動き回っているのかと思い
きや、すっかり三佐衛門になっていた(笑)。
巻き込まれていきながらも、時代劇のコスプレを楽しんでいたり
する葛河せんせい、カワイイ!
●中村まことさん(武田耕雲斎)
阿佐スパの舞台では男っぽい役どころが多かったように思うけれ
ど、長塚演出の十一ぴきのネコと今回、分別があり信頼される
リーダー的役割が続く。
慶喜さまとの衝突を避け、軍議で行軍ルート変更を提案する場面
はさすがに神妙な様子だった。でも、大一郎が「慶喜」と呼び捨て
にするとしつこく言い直しをせまったりして、ふだんは穏やかなの
に、慶喜さまのことになると熱くなる様子を面白く演じていた。
天狗の歌のとき、いいお声が聞こえてきた♪
糸屋の番頭役も中村まことさんらしくて好き。
●小松和重さん(藤田小四郎)
筑波山で旗揚げしたような血気あふれる人には見えない爽やかな
イメージの小四郎さんだった。
おゆんの想い人でもあり、田中愿蔵と二人でおゆんの噂話をして
いるところが青春群像的に描かれていて、今回の芝居のなかでも
明るいキュンとなるシーンだった。
できれば一人で陣中詩を詠じてほしかったな。
●福田転球さん(全海入道)
観るまで配役を知らなかったので、お坊さんの衣装を見たときは
かなり意外だった。私のなかでは勝手に体の大きな怪力僧という
イメージができていたけれど、転球さんの全海入道は、優しい一面
を前面に出した印象だった。
目の前の川を三途の川に見立てる場面では、涙ぐんでいるように
見えた。丑之助をかき抱く場面もよかった。
「ハーパー・リーガン」以来すっかり長塚作品の常連に~♪
●横田栄司さん(田中平八、帝大生)
前回の出演作「荒野に立つ」でのズボンの裾まくりが今なお脳裏
にちらつく。(素敵でしたわ~♪)
今回の役は、金次郎の運命を変えるキーパーソンとして登場。
運命を変えるのは原作も同じだが、今回は長塚版オリジナルの新
たなエピソードが加わっていた。つまり、金次郎とおゆんの仲を
知った上でその子を預かったという点。紙に最小限の字を書いて
赤子に託すなんて、いい仕事するじゃないですか。
武士としては異色の人物だったらしく、天狗の志士の中でも自由
でマイペースな人物という感じがよく出ていた。
特に雰囲気が出ていたのは、実業家になってからのギラギラ感。
ちなみに、田中平八を創業者とする会社は今も実在する。
●小野武彦さん(山国兵部)
天狗党の中では年長で、大軍師として着々と仕事を進める人物。
原作よりも、今回の芝居の台詞のほうが断然面白い。
小野さん演じる兵部はどこか飄々としたところがある。
仕事ができる一方で、天狗党の志士たちの行動はすべてお見通し
で、上官というよりも、話のわかる近所のおじさんという感じが
した。人としての温かさを感じた。
●大鷹明良さん(田沼玄蕃頭)
原作を読んだときは徹底的にイヤな人間、同情の余地なしと思っ
ていたのが、今回の大鷹さんの田沼を観て印象が変わった。
単にビジネスライクなだけ、すべてわかったうえで仕事を淡々と
こなしたにすぎなかったのかと。
でも、赤子を殺せと金次郎を焚き付ける田沼はやっぱり悪いヤツ。
●中山祐一朗さん(田中愿蔵)
今まで阿佐ヶ谷スパイダースでは演じていなかったキャラ。
今まで観た中で一番カッコよかった!
田中愿蔵の血走るイメージとはずいぶん違っていたけれど、月代
ではなく総髪での戦装束があまりに似合っていてドキッとした。
本当なら死んでいるはずのシーンにも出演して、それを自分でバ
ラしたり、ツッコまれたりして笑わせてくれた。
●伊達暁さん(内藤弥三郎)
内藤弥三郎は金次郎のさいみ党のメンバー。
大事な時に本國寺にいたことを金次郎に責められていた。
率先して斬るタイプではなく、命令に従って行動するちょっと
気弱な人物という感じ。
動きを見ると、大一郎に天狗党の説明をしたり、お登世の子を預
かったり。進行上のユーティリティであり、絶対に必要な人物を
阿佐スパの伊達さんが演じているのがうれしい。
●長塚圭史さん(野口)
葛河梨池の取材に同行している編集者。
バタバタ感というか、何かに巻き込まれ、飲み込まれていく感じ
がよく出ていて状況が手にとるように伝わってくる。
どこかに行ってしまった葛河先生の代わりにいつのまにかおゆん
に密着。おゆんをおんぶして(時空タクシーか!)9日先の田中
平八や、明治の糸屋平八に会いにいき、この芝居のクライマック
スに立ち会うところが面白い。 この記憶が現在の長塚圭史さん
にあり、この戯曲を書かせた・・・ と匂わせる展開にフフッ♪
<舞台セットについて>
阿佐ヶ谷スパイダースは「十字架」から観ているけれど、舞台装置・
小道具周辺が最近になってずいぶん洗練された。
今回もシンプルなセットで、特に長布の使い方が面白かった。籠か
荷車から「安産祈願」の旗に変わった時は客席でもウケていた。
大筋ではよかったけれど唯一残念だったのが、目の前の高台。
通常の舞台の上に台か盆があり、前列で観ると、出演者が上半身、
もしくは顔だけしか見えなかった。
・・・てことは、ココマデ書いてきたことはぜーんぶ話半分??
ムム。見えなかったシーンはTV放送で取り戻そう!
●このブログ内の関連記事
長塚圭史さんの新作♪
観劇前感想文
あかいくらやみ~天狗党幻譚~ 大阪公演(1)(追記版)
あかいくらやみ~天狗党幻譚~ 大阪公演(2)
●小栗旬さん出演のおもな観劇メモ
偶然の音楽 観劇メモ
カリギュラ 観劇メモ
●白石加代子さん出演のおもな観劇メモ
ビューティ・クイーン・オブ・リナーン 観劇メモ
「身毒丸 復活」 観劇メモ
●小日向文世さん出演のおもな観劇メモ
12人の優しい日本人 観劇メモ
国民の映画 観劇メモ
●阿佐ヶ谷スパイダースのおもな観劇メモ
アンチクロックワイズ・ワンダーランド 観劇メモ(2)
桜飛沫 観劇メモ
●長塚圭史さん演出のおもな観劇メモ
浮標 観劇メモ
ハーパー・リーガン 観劇メモ
SISTERS 観劇メモ
ウィー・トーマス 観劇メモ
7月6日(土)19:00~21:40 WOWOWライブ
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ダラダラ備忘録はまだつづく。
以下はキャストについての感想(全面的にネタバレふくむ)。
<おもなキャスト>
●小栗旬さん(大一郎)
2005年の「偶然の音楽」で観たのが小栗くんの最初の舞台。
以後、「カリギュラ」ほか蜷川さん演出の舞台や、新感線など
いろいろ観てきたけれど、今回は華やかさをまとった役でも、
主役だけが目立つ舞台でもないのに、これが意外によかった。
作品の駆動輪になり得ているのがいい。
今回は復員兵役。目標を失い、目先のことだけで生きている
終戦直後の若者。黒縁眼鏡がよく似合っていた。
原作にない役なので役作りが難しかったのではと想像するが、
現代の私たちへの橋渡しとなる大事な人物を誠実に演じていた。
志士に混じって幕末を追体験し、義の心に目覚め晴れやかな
顔をしている大一郎の表情が強く印象に残っている。
我が子を初めて抱いた時の「こいつは遥か彼方を思い描かせやが
る」の台詞に涙がこみあげた。
●小日向文世さん(金次郎)
老人の金次郎から、メイクも変えずに声と顔の表情だけで17歳に
見せちゃうところが凄い! 大一郎の「若々しく見えますね」の
援護射撃で観客も瞬時に頭が切り替るというワケ。
(17歳の金次郎は亡霊でもなく存在が疑問だったけど、この際
コマカイことはどうでもよいのでパス!)
とにかく、憎しみの炎を消すことなく、若者のピュアな心のまま
老いてしまった哀しい男を小日向さんが好演。
切なさと色気が混じった老人だった。
和服で立ち回りをする小日向さんがすっごく新鮮だった~。
怨敵の血が混じった赤子を執拗に追う金次郎。その話は長塚版オ
リジナルストーリーだけれど、原作のエピソードと密接に関わる
設定だけに金次郎のとった行動には二重の意味があると思った。
長い行軍のたった一夜、おゆんの色気にやられてしまったあの夜
の出来事を今なお恥じ、すべてをなかったことにしてしまいたい!
という思いが、あの執着に現れているのだと思えた。
●白石加代子さん(おゆん)
温泉宿の老婆(女将)役。
原作に出てくる後日談の、さらにずっと後の話らしく、おゆんが
生きながらえて凄まじい老婆になっているという設定。
白石さんを観ているだけで、おゆんがタダモノではない感じが
濃厚に伝わってくる。艶っぽい残り香もまだ発しており、そら恐
ろしいほど。
おゆんに関わりのある男として、藤田小四郎、田中愿蔵がいて、
その後は田沼玄蕃頭のお妾さんになったが、本当に好きだったの
は小四郎だった、とか。
行軍中に色仕掛けで多くの天狗党隊士の戦意を喪失させたことは
今回の芝居にも出てきていた。
若いおゆんを土人形に代役させる演出が面白かった。そんな時の
白石さんの若々しいつくり声に身毒丸のなでしこを思い出した。
今回の話の最重要人物として、白石さんはなくてはならない人。
●原田夏希さん(奈生子、お登世、おうめ、篠島の妻)
阿佐ヶ谷スパイダースの公演に出る女優さんは魅力的な人が多い。
他の登場人物が魑魅魍魎然としているなか、原田さんの美しさが
際立っていた。着物もしっとりと上品に着こなす。
大一郎の恋人の奈生子、市川の娘で清楚なイメージのお登世。お
登世の娘のおうめ。篠島の妻。たくさんの役を切り替えながら演
じるのってご本人は混乱しなかったのかな。
赤ん坊を抱いて必死で逃げ守ろうとしている姿が印象深い。
●古舘寛治さん(葛河梨池、市川三佐衛門)
「アンチロックワイズ・ワンダーランド」に登場した作家の
葛河梨池。でありながら、市川三佐衛門でもある。
最初は好奇心を持って精力的に取材に動き回っているのかと思い
きや、すっかり三佐衛門になっていた(笑)。
巻き込まれていきながらも、時代劇のコスプレを楽しんでいたり
する葛河せんせい、カワイイ!
●中村まことさん(武田耕雲斎)
阿佐スパの舞台では男っぽい役どころが多かったように思うけれ
ど、長塚演出の十一ぴきのネコと今回、分別があり信頼される
リーダー的役割が続く。
慶喜さまとの衝突を避け、軍議で行軍ルート変更を提案する場面
はさすがに神妙な様子だった。でも、大一郎が「慶喜」と呼び捨て
にするとしつこく言い直しをせまったりして、ふだんは穏やかなの
に、慶喜さまのことになると熱くなる様子を面白く演じていた。
天狗の歌のとき、いいお声が聞こえてきた♪
糸屋の番頭役も中村まことさんらしくて好き。
●小松和重さん(藤田小四郎)
筑波山で旗揚げしたような血気あふれる人には見えない爽やかな
イメージの小四郎さんだった。
おゆんの想い人でもあり、田中愿蔵と二人でおゆんの噂話をして
いるところが青春群像的に描かれていて、今回の芝居のなかでも
明るいキュンとなるシーンだった。
できれば一人で陣中詩を詠じてほしかったな。
●福田転球さん(全海入道)
観るまで配役を知らなかったので、お坊さんの衣装を見たときは
かなり意外だった。私のなかでは勝手に体の大きな怪力僧という
イメージができていたけれど、転球さんの全海入道は、優しい一面
を前面に出した印象だった。
目の前の川を三途の川に見立てる場面では、涙ぐんでいるように
見えた。丑之助をかき抱く場面もよかった。
「ハーパー・リーガン」以来すっかり長塚作品の常連に~♪
●横田栄司さん(田中平八、帝大生)
前回の出演作「荒野に立つ」でのズボンの裾まくりが今なお脳裏
にちらつく。(素敵でしたわ~♪)
今回の役は、金次郎の運命を変えるキーパーソンとして登場。
運命を変えるのは原作も同じだが、今回は長塚版オリジナルの新
たなエピソードが加わっていた。つまり、金次郎とおゆんの仲を
知った上でその子を預かったという点。紙に最小限の字を書いて
赤子に託すなんて、いい仕事するじゃないですか。
武士としては異色の人物だったらしく、天狗の志士の中でも自由
でマイペースな人物という感じがよく出ていた。
特に雰囲気が出ていたのは、実業家になってからのギラギラ感。
ちなみに、田中平八を創業者とする会社は今も実在する。
●小野武彦さん(山国兵部)
天狗党の中では年長で、大軍師として着々と仕事を進める人物。
原作よりも、今回の芝居の台詞のほうが断然面白い。
小野さん演じる兵部はどこか飄々としたところがある。
仕事ができる一方で、天狗党の志士たちの行動はすべてお見通し
で、上官というよりも、話のわかる近所のおじさんという感じが
した。人としての温かさを感じた。
●大鷹明良さん(田沼玄蕃頭)
原作を読んだときは徹底的にイヤな人間、同情の余地なしと思っ
ていたのが、今回の大鷹さんの田沼を観て印象が変わった。
単にビジネスライクなだけ、すべてわかったうえで仕事を淡々と
こなしたにすぎなかったのかと。
でも、赤子を殺せと金次郎を焚き付ける田沼はやっぱり悪いヤツ。
●中山祐一朗さん(田中愿蔵)
今まで阿佐ヶ谷スパイダースでは演じていなかったキャラ。
今まで観た中で一番カッコよかった!
田中愿蔵の血走るイメージとはずいぶん違っていたけれど、月代
ではなく総髪での戦装束があまりに似合っていてドキッとした。
本当なら死んでいるはずのシーンにも出演して、それを自分でバ
ラしたり、ツッコまれたりして笑わせてくれた。
●伊達暁さん(内藤弥三郎)
内藤弥三郎は金次郎のさいみ党のメンバー。
大事な時に本國寺にいたことを金次郎に責められていた。
率先して斬るタイプではなく、命令に従って行動するちょっと
気弱な人物という感じ。
動きを見ると、大一郎に天狗党の説明をしたり、お登世の子を預
かったり。進行上のユーティリティであり、絶対に必要な人物を
阿佐スパの伊達さんが演じているのがうれしい。
●長塚圭史さん(野口)
葛河梨池の取材に同行している編集者。
バタバタ感というか、何かに巻き込まれ、飲み込まれていく感じ
がよく出ていて状況が手にとるように伝わってくる。
どこかに行ってしまった葛河先生の代わりにいつのまにかおゆん
に密着。おゆんをおんぶして(時空タクシーか!)9日先の田中
平八や、明治の糸屋平八に会いにいき、この芝居のクライマック
スに立ち会うところが面白い。 この記憶が現在の長塚圭史さん
にあり、この戯曲を書かせた・・・ と匂わせる展開にフフッ♪
<舞台セットについて>
阿佐ヶ谷スパイダースは「十字架」から観ているけれど、舞台装置・
小道具周辺が最近になってずいぶん洗練された。
今回もシンプルなセットで、特に長布の使い方が面白かった。籠か
荷車から「安産祈願」の旗に変わった時は客席でもウケていた。
大筋ではよかったけれど唯一残念だったのが、目の前の高台。
通常の舞台の上に台か盆があり、前列で観ると、出演者が上半身、
もしくは顔だけしか見えなかった。
・・・てことは、ココマデ書いてきたことはぜーんぶ話半分??
ムム。見えなかったシーンはTV放送で取り戻そう!
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長塚圭史さんの新作♪
観劇前感想文
あかいくらやみ~天狗党幻譚~ 大阪公演(1)(追記版)
あかいくらやみ~天狗党幻譚~ 大阪公演(2)
●小栗旬さん出演のおもな観劇メモ
偶然の音楽 観劇メモ
カリギュラ 観劇メモ
●白石加代子さん出演のおもな観劇メモ
ビューティ・クイーン・オブ・リナーン 観劇メモ
「身毒丸 復活」 観劇メモ
●小日向文世さん出演のおもな観劇メモ
12人の優しい日本人 観劇メモ
国民の映画 観劇メモ
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桜飛沫 観劇メモ
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浮標 観劇メモ
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