星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

鳴き龍と忠僕茶屋

2010-07-22 | 散策・旅
天井画の龍といえば、観光ポスターにもなった妙心寺が有名。
常時公開されているし、お寺の職員さんによる丁寧な説明も好感度大♪

で、いま「京の夏の旅」文化財特別公開で見られる龍は・・・。
はい、相国寺法堂の蟠龍図で~す。



相国寺は足利義満が創建し、応仁の乱で焼かれた後、豊臣秀頼が再建。
ここの法堂(はっとう)は日本で最古の法堂だそうです。
天井の直径9メートルの円内に描かれた龍は狩野永徳の子、光信による
もので、我が国最古にして最大のものとのこと。
法堂のどの位置から見ても、龍の眼はこちらを睨みつけています。

でもって、一番知りたかったのはこの龍が「鳴き龍」ってことでどん
なふうに鳴くかってこと。
やり方としては1カ所、決められた場所から天井の龍に向かって手を
叩くだけですが、私がやると手の音が響くだけで返事はナシの礫。
ちょっと悲しくなったところ、私たちの前に鳴き龍を体験された方が
コツを伝授してくださいました♪
両手の間に空気を入れて、掌を少しずらして叩くといいですよ、と。
その通りにやってみると、ワワワワワン!
ウッキャ、来たっ、鳴いた~♪
うれしくなってまたまたポン、ポンと叩くとワワワワ、ワワワワン♪
これが「鳴き龍」の正体だったのね!
どうやら空気が伝わって天井が反応するみたいです。
思わず、教えてくださった方に興奮気味にお礼を♪
(ありがとうございました。)
龍を見終わった後は、縁側でお昼寝をしたくなるような、枯山水庭園
の方丈へと。

●相国寺 方丈・法堂  600円(解説付き)

なお、これとは別の場所になりますが、水上勉の『雁の寺』の舞台と
なった瑞春院も、同じ相国寺内で公開中。
(↑実は鳴き龍でうれしくなって行きそびれました!)




場所は移って、東山。
かき氷をいただくならエアコンのないお店で!というわけで、清水寺
境内の忠僕茶屋でミルク金時をば。
この「忠僕茶屋」は幕末の勤王僧・月照上人ゆかりの茶屋だそう。
月照さんは西郷吉之助(隆盛)といっしょに入水自殺をして一人だけ
亡くなってしまったほうの人ですね。安政の大獄で幕府の目を逃れ、
たどりついた薩摩藩でも受け入れてもらえず、錦江湾の海の底へと。
その月照の下僕として幼い頃から仕えた大槻重助という人が、月照亡
きあと始めたお店がこの茶屋だそうです。
(月照と忠僕重助の話は「あやべ市民新聞」のこちらのページに詳しく
書かれています。)

アッヂ~昼下がり、茶屋とはいえ外の日陰の気温と同じですからね、
かき氷はあっと言うまに溶けてあずきがプカプカ~(笑)。


(ぼそぼそ・・・)
本当はもう1つ行ったんですがね、京の夏の旅シリーズ。
資料的に貴重なのはわかりますが、それを見るだけでこの拝観料はい
かがなものか、と思ったのでここには書かないのだ・・・。

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