月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画
「風俗三十二相」より
廿五 『 おきがつきさう 』
明治年間(1868~1912) 西京仲居之風俗
明治廿一年五月十五日印刷
芭蕉の葉柄の着物が斬新な京都の料亭の仲居さんが
提灯の火を調整しようとしているところでしょうか
蝋燭の炎がかなり燃え上がっています。
そこで、おきがつきそう
「お、きがつきそう」
おき(熾)とは炭が燃えきって白くなりかけた状態のこと
廿六 『 かわゆらしさう 』
明治十年(1877) 以来内室の風俗
明治廿一年四月十五日印刷
赤ん坊を抱いて頬擦りする母親
人間における感情表出の一つである「笑い」
笑いには様々な種類があります。
赤ちゃんが初めて見せる笑いには生後に学習するものではなく
生まれつき備わった能力によるものだということを御存知ですか
私達はまだ言葉を持たない頃から笑顔を表現し
周りの人達との関係を自ら作って行くのです。
そこには笑顔に込められた強い力を感じます。
東京江戸博物館 「笑顔に込められた力」 より一部転載