オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

見立多以尽 もうひとつのみたい

2018-12-01 | 見立多以盡

月岡芳年が女性のしぐさを「~したい」と描いた美人画

見立多以尽(みたてたいづくし)より

『もうひとつのみたい』

国立国会図書館デジタルコレクション

大蘇芳年筆 

 

詞書

足(た)る事を知るは身の慎み 足らぬというは世の人の

口九試(くちぐせ)なれど 最(もう)一つ

思い酌(ざさ)れて泥酔(へべれけ)に

成(なっ)た容儀(ふり)して周諄(くだ)まいて

欝憤(じれっ)たいよの枕々(ちんちん)を

澤山(たんと)いう気の跡引(あとひき)は人力ならぬ横車

これも弦妓(げんき)の意気地(いきじ)づく

足る足らぬには拘(かか)わらず 顔の汚れぬ泥除(どろよけ)と

母衣(ほろ)ほろ機嫌でいうなるべし

轉々堂主人