ロバのパン屋と同じようにポン菓子もありました。
スーパーなんてない時代です。このポン菓子が来たときは嬉しかった。
シュッ~ボ~ん!ワァ~の歓声でいつもの裏通りの道路わきにポン菓子が来たことが分かります。
母ちゃんに言って、お米とお金と空の一斗缶をもらい急いで現地へ向かいます。
お~、やってるやってる。すでに何人もの列が並んでいます。
金持ちの子は、ポン菓子に砂糖を溶かして混ぜ合わし固め四角に切ったのを頼みます。
私んちは、ボ~んと網の中に出たポン菓子をそのまま一斗缶に入れてもらいます。
金額はいくらだったかは忘れましたがお米の甘さがポン菓子に出て、今でいう素材の味が……なんて言葉が出てきそうなおいしさでした。
へんな味付けをするより好きでした。
家に持ち帰り押入れの一角に納めて三時を待ちます。
毎日茶碗一杯がおやつの分量です。
1週間もすれば無くなりましたが、至福のひと時でしたよ。
あのポン菓子のおっちゃん、言葉はぶっきら棒だったがおもろいおっちゃんだったなぁ!