焼玉エンジンをご存知でしょうか?
昔のポンポン船です。
貧乏であったはずの我が家でありましたが、漁師でもないのに親父は船をもっていたのです。
今考えれば不思議です。
黄金山の麓に日宇那という海沿いの町に船は置いてありました。(今はその沖合はマツダの工場になってますが)
一介の乗り合いバスの運転手にそんな金があるはずもないのです。
推測するに、1~2年くらいしか所有期間がなかったので、誰とでも友達になる父でしたので、借りていたのではと最近思うようになったのです。
その焼玉船に乗って2~3回お供をしたことがあります。
父の操縦する船?(ん、船舶免許持っていた?今となってはわかりませんが)
で沖合のカキ筏まで波に揺れながらポンポンという船の音が気持ち良かったです。
カキ筏につなぎ、主な漁は大物のタイや小あじ釣り・ガン付鉄砲漁などです。
小あじ釣りは楽しかったですよ、小あじが釣れる釣れるは、子供の私にとってはいい思い出でした。
さあ、問題のガン突き漁です。
船の上から四角い箱の水中覗きメガネで魚を捉えます。
上から水中鉄砲でねらい打つわけです。
鉄砲の銛がビューンと魚めがけて……!
この銛には紐がついていて、引っ張り上げて回収となるわけですが、ときたま切れて銛が海底深くいなくなると大変!
父の機嫌が悪くなる、怖い思いをしたものです。
この銛はかなり高価なものらしくブツブツ言ってたのを思い出します。
このガン突き漁にはまってから、調子が悪くなる父でした。
無用な殺生のせいか・・・・・・?
そういえば魚の供養もしてなかったなあ?
この漁は、常に頭を長時間下げてる漁なので「血」のめぐりのせいなのか?
いつのまにか、船もこの漁もやめ、すべての器具も捨ててしまったのです。
子ども心に、金の無い我が家の船と突如やめたガン突き漁が不可解なでことでした。
亡くなった今では聞くことができないので、「怪」とでもしておきましょう。
無用な殺生は慎まなければいけませんね!
愛はすべてに優先する。
今回のイラストは非常にイメージがつかめにくかったのでうデッサン人形にお世話になったことは言うまでもない。
今回はちょっと時間がかかってしまった。
出来上がって女房殿に褒められる。
そして、まんざらでもない自分がそこにいる!
ちょっと気恥ずかしくなる。
あと34年無駄に過ごさないためにも。
今日一日を大切に!と自分に言い聞かせながら……。