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何故死んでしまったの…祥一郎の生きた証

私は2015年12月28日、20数年共に暮らした伴侶である祥一郎を突然喪いました。このブログは彼の生きた証です。

ただいま、祥一郎

2016年04月19日 | ひとりぽっち
ただいま、祥一郎。

はあ疲れた。あれ、またそんなサイトで男のヌード画像を拾ってるのかい?お前も好きだねえ。ツイッターでネタにするんだろ。

おっちゃん風呂に入るよ。ちょっと御飯の支度しといて。


あれ、また粕汁作ったんだね。お前これ好きだね。大阪に居た頃作り方を覚えたんだったね。

でもおっちゃんはきょうは粕汁って気分じゃないんだけど、まあいいか。大根おろしも用意してくれたんだね。
これと、玉子とトマトの炒め物でも作って食べるよ。お風呂もう入れるよね。

おっちゃん風呂から上がったよ。お前もお入り。

相変らず長風呂だね。お湯をいっぱい使って。月々の水道代が大変だよ。お前は風呂好きだからしょうがないけど。

おや、きょうはなんのスキンケアクリームを塗ってるんだい?変な匂いだね。顔面パックもして。

パックの最中は顔の筋肉を動かしちゃいけないんだろ?笑わせてやろうか?

「イカのキンタマ!」わははははは、ごめんごめん、そんなに怒るなよ。冗談なんだから。

またパソコンで今度はブログのチェックかい?あんまり根詰めるとまた目が悪くなるよ。

さあ、おっちゃんはもうちょっと晩酌でもしようかな。あれ?氷があんまり無い。もう、昼間の内に氷、作っておいてって言ってるのに、しょうがない奴だ。

まあおっちゃん明日も仕事だし、これくらいにしようかな。

眠くなってきた。先に寝るよ。

電気毛布を温かくしておいてくれたんだね。これで寒い思いしないで眠れるよ。


うーーーん、あれ、お前ももう寝るのかい。きょうは早いんだね。おやすみ・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・
ふぁあああ、朝か。

祥一郎、おはよう。

あれ、おかしいな、祥一郎、お前どこに行ったの?
布団がたたんである。

あれ?居間にも居ない。いつもならパソコンデスクに座って、朝食の薄皮あんパン食べて、紅茶オーレ飲んでるのに。

いつも毎朝真っ先に、お前のお母さんと猫のレイコに線香上げて、その香りが漂っているのに。

寒い日でも家中の窓を開けて換気しているのに、どの窓も閉まってる・・・・

クロの餌も朝はちゃんと用意してあるのにしてないな。どうしたんだろう。

祥一郎・・・・何処へ行ったの?昨夜は居たような気がしたんだけど。

おっちゃん一人でどうしたらいいの?

風呂掃除どうするの?おっちゃん毎日はできないよ。

クロの世話はどうするの?餌は誰がやるの?

おっちゃんゴミの捨て方も知らないよ。瓶缶やペットボトルはいつ何処に捨てたらいいの?

御飯もおっちゃんが仕事から帰ってくるとちゃんと炊いてくれてたろ。

洗濯は誰がするの?これもおっちゃん毎日できないよ。

布団だって毎日干してくれてたろ。これもどうするんだい?掃除機も毎日かけてくれてたろ。

お前、ツイッターやブログの更新はどうするの?フォロワーや読者が心配するよ。


それよりなにより、おっちゃんひとり置いてどこに行ったの?

ゆうべ確かにお前はいつものようにおっちゃんの傍に居たよね?

祥一郎、返事をしておくれ!

おっちゃんの声が聞こえないのかい?返事をしておくれ。

早く帰ってきておくれ。

おっちゃんをひとりぽっちにしないでおくれ。

おっちゃんだけでひとりでどう生きて行けばいいんだい?お前が居なけりゃ寂しくて死んじゃうよ。

急にどこに行ったんだい?

祥一郎・・・・・・・・お願い、お願いだから帰ってきておくれ・・・・・・・・・・

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あの頃の風景  そして新しい家具

2016年04月17日 | ひとりぽっち



もうこんな季節だと言うのに、私の部屋には心を氷らせるような寒風が吹きすさぶ。

日が照って暖かいはずなのに、実際に肌で感じる温度も寒いのだ。

あまりに過酷で悲惨な悲しみに心が満たされていると、身体の反応までそれに引き摺られるのか。

だからまだストーブは欠かさない。

特に何も予定のない休日には昼間から暖を取っている。

祥一郎がひがな一日座っていたパソコン前の椅子の横、以前と同じ場所にあるストーブ。

いつもあいつがスイッチを入れたり消したりして温度調節をしていたストーブ。片付けられる日がくるだろうか。
真夏になってもひょっとして置いたままにするかもしれない。
あいつが天に召されたあの冬の初めの部屋の風景を、そのままにしておきたくて置いたままにするかもしれない。

そう、そのままがいいのかもしれない。

二人が使った食器類、調理器具。

下駄箱のあいつと私の靴。

あいつの服がかかったファンシーケース。今少しずつクリーニングに出して綺麗に吊ってある。

風呂にはあいつが使っていた垢すりタオルが、私のタオルと並んで干してある。もう使われることの無くなった垢すりタオル・・・・・

そして、眠りを貪っていたもうぼろぼろになったあいつの布団。いつも私の布団の隣にたたんで置いてある。晴れた日はときどき干して陽の光を浴びせている。

返すべき物は実家の父親に返してしまったけれど、この部屋に残ったあいつの痕跡、使った物はできるだけそのままにしておこうと思っている。

でも、少し変化した部屋の風景もある。

あいつが食事を取る時にいつも座っていた座イス。
去年の暮れ、祥一郎の体調が悪くなる前に新調した。以前のものはもう破れてボロボロになっていたから。



ソファーも同じ時期に新調した。私が居ないときはいつも以前のこれまた古びたソファーで昼寝をしていたが、もうあちこち破れて使うもの限界だったので新調したのだった。


でも・・・・でも・・・・・

殆どあいつはその座イスにゆっくり座ることも、新しいソファーで昼寝する事も無かった。

急激に体調が悪化し、布団で寝てばかりいたから。

新しい家具を置いて、新たな気分でふたりで年を越そうとしていたのに・・・・・・・・

いずれあいつの体調も持ち直し、またいつもの暮らしに戻ると信じて、新しい家具でちょっといい気分で新年を迎えて欲しかったのに・・・・・

新調した座イスに胡坐をかいて、私の作った料理を食べて欲しかった。

新しいソファーで、気持ち良さそうに昼寝をしているお前の姿が見たかった・・・

今はもう、見ることが不可能になってしまった、何気ない日常の部屋の風景。

こんなことに、こんな悲しいことになるのなら、新調などせずにそのままで置いておけばよかったといま後悔している。
お前の匂いや汗が滲みついて、汚れてボロボロになったままにしておけばよかった・・・・

祥一郎・・・・・

おっちゃんはその新しい座イスにもソファーにも殆ど座る事は無いよ。

たまに来客があったときに使うだけだ。

お前が一番長く過ごしたパソコンデスクの椅子・・・これももう古びてあちこち破れているけど、おっちゃんはお前に代わってそこで殆ど過ごしているよ。

「おっちゃん、そこどいて。うちがパソコン使うんやから。」

なんてもう言われることもないんだね。

嗚呼、お前が居なくなってしまって、おっちゃんたったひとりになった部屋にまた寒風が吹きこんでくる・・・・

さあストーブを点けようか・・・・・・・・あまりに孤独で寒いから・・・・・

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かりそめの酒宴 そして宴の後の涙

2016年04月16日 | ひとりぽっち


部屋に人を呼ぶことが多くなった。

折に触れ、祥一郎のことを少しでも知っている人や、間接的に知っている人などは勿論のこと、今では
職場の同僚も呼んでいる。

毎朝「・・・・・・行きたくない・・・・」と思いながら重い腰を上げて何とか向かうあのくそ忌々しい職場にも、それなりに何人か気の合う同僚が居て、たまにこの部屋で飲み会をやっている。友人では無い、単なる同僚だ。

理由は一つ。

気が狂ってしまうようなほど大きくなった喪失感や孤独を紛らわせるため。

昨日もそんな同僚と元同僚ふたりを呼んで、ささやかな酒宴を開いた。

誰かに料理を作って食べさせたいという思いも有ったのかもしれない、心ばかりの酒のつまみを作ってもてなす。

本当は祥一郎を喪った私の辛く哀しい話を聞いて欲しいのだが、まったく面識も無く、あいつが亡くなるまでその存在さえ知らなかった人達にそんな話ばかりを聞かせるわけにも行かず、せいぜい線香を上げて貰って、後は仕事の話や、たわいも無い話をして酒宴を続ける。

そして酔いがまわったら街に繰り出して、カラオケ屋に行ったり、はしご酒に走ったりしている。

昨日は部屋での酒宴が終った後、同僚の知り合いの場末のスナックに行き、カラオケ三昧をして過ごした。

同僚達は勿論私が部屋に招待する動機はわかっていて、それでも付き合ってくれている。それ自体は有り難いことだ。
そんなひと時を過ごす時、少しは気が紛れているような気がする。

しかし、したたかに酔って酒宴がお開きになり、部屋にひとり戻ったとたん大きな揺り戻しがくる。

酒の力によって、一人になった時に感情のタガが外れてしまうのだろう。

酔った勢いで眠りにつこうと目論んでも、心が祥一郎への想いへ戻って行き、後から後から涙がこぼれ出す。

そして部屋で体操をしていたときに来ていたあいつの匂いの染みついたTシャツを引っ張り出し、顔面に押し付けて大声を上げ、嗚咽と涙で暗い部屋を満たしてしまう。

わかっているのだ。
そんな酒宴をしょっちゅう開いても、たいして付き合いも無い人達を無理矢理誘っても、かりそめの逃避にしかならないことを。

わかっていてそんな行動に走るのは、この先一年365日、たったひとりでこの部屋で過ごすことが途方も無く恐ろしく、それこそ精神に本当に異常をきたすのではないかとおののいているからなのだ。

今はこの部屋が、たいして広くも無い2Kの部屋が、夜になると真っ暗で大きく広い廃屋になった屋敷のように感じる。
その真ん中にひとりっきりで俯いて、じっと耐えている自分。

そんな自分の置かれた状況から逃げたくて、これからも折に触れ人を呼んでかりそめの酒宴を開くことだろう。

それが終ったらまた揺り戻しが来るとわかっていても。

私は弱い・・・・・・私は愚かだ・・・・・・

思う事がある。

祥一郎を喪った悲しみを真正面から受け止め、逃避せずにその中で生きていける強さが欲しいと。

来る日も来る日も涙を流し、髪を掻き毟り、地べたに這いつくばって祥一郎の名を呼びながら
一日24時間、一年365日が過ごせる強さが欲しい・・・・・・・・・・・

祥一郎・・・・・

おっちゃんはお前を喪った悲しみ苦しみにどっぷり浸かって、それでもこの世に常命の尽きるまで
存在し続け、その後必ずお前に逢えるのなら、そうすべきなのかな。

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昼下がり 孤独な時間 そしてケンタッキー

2016年04月10日 | ひとりぽっち
昼下がりの街を孤独にあても無く彷徨う。

フラフラと、よろけた足取りで、どこへ行って時間を潰そうか考えても考えても、適当な案が浮かばない。

街は人で溢れかえっている。私から見たら幸せそうな人々が群れている・・・・・・・

結局あの部屋へ、祥一郎と暮らしたあの部屋へ戻るしかないと思い知り、のろのろと踵を返す。

帰り路、

お菓子屋の前を通る。ふらっと立ち寄り、祥一郎の好きだったものは何だっただろうと思いだしながら物色する。
醤油味の煎餅がある、あっカントリーマアムもあるな。ポテトチップは必須だ。ノリ塩味がいいかな。
チョコレートもたまにあいつ食べるし、佐久間のドロップと、かりん糖、ハーゲンダッツのアイスも買っておこうか。

古着屋がある。店先にならんだお買い得品を眺める。
そろそろ暖かくなってきたから、おっあのシャツ、あの黄色いシャツは祥一郎に似合うだろうな。
ちょっと派手目な色合いの薄手のブルゾンがあるな。これもあいつに買っていったなら、憎まれ口をききながら着てくれるだろうか。この帽子と組み合わせたらそれなりのファッションになるかな。

そんな想像をしながら、ぼーっと店先に佇んでいる。

ちょっと先には花屋がある。
祥一郎と暮らしていたころは花なぞついぞ飾る習慣は無かったけれど、今はそろそろ仏花をまた変えないとと思う習慣がついた。そうだ、この花を買っていこう。


自分の煙草そろそろ切れるな。コンビニで買っていこう。
でも祥一郎の吸っていた煙草は買わない。あいつには煙草を止めて欲しかったから。身体が弱い上に、病気がちだから、言っても無駄だと思っていたけれどときおり「煙草止めた方がいいんだけどねえ。」
と語りかけたものだ。
だが、楽しみの少ない生活だったから、せめて煙草くらい好きにさせてもという気持ちも無かったとは言えない。

八百屋の前を通る。
部屋の冷蔵庫にはもうトマトくらいしか置いていない。
あの頃は二人分の料理を作るのに、一通りの野菜はごっそりと置いていた。
今はスカスカになった野菜保存室・・・・・八百屋は素通りする。
でも夏になったらあいつはスイカが好きだったから、その時は買っていくだろうな。そして秋になったら柿も好きだったからそれも買うだろうな。

そろそろ商店街が途切れる。

そのちょっと先の、あいつと毎週通ったあのスーパーで、食の極端に細くなった自分の分のパンやら保存食やらを購入し、祥一郎の分の紅茶オーレや毎朝食べていた菓子パンや、猫の餌を買って帰る。

気がつくと自分は泣いていた。

顔をくしゃくしゃにしながら、涙をこぼしながら自転車をゆっくりと転がしていた。人目も憚らず。

目立たないように眼鏡をかける。でも眼鏡のレンズが涙で濡れ、目先が見えなくなってまた眼鏡を外す。

段々と泣きながら声が出るようになり、嗚咽になる頃、誰も待って居ない部屋に着く。

荷物を台所に置き、取り敢えずひとしきり泣いた後、涙を拭いて溜息をつく。

祥一郎の遺影を見ながら、深い溜息をつく。

誰かがマンションの階段を上がってくる音がする。ドンドンドンと祥一郎に似た足音だ。でも私の部屋のドアを開けることはない、どこかの誰かの足音だ。つい聞き耳をたてる自分がいる。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


おっ思い出したよ祥一郎。

お前の好きなケンタッキーフライドチキンも買って来たんだった。

そろそろ昼飯時だものね。半分子だよ。コールスローも一緒に供えるね。飲みものはやっぱりコーラがいいかな。それもね。

一緒に食べよう。あの頃のように。

美味しそうに食べるね。そんな表情がおっちゃんは好きだったよ・・・



今夜は夜勤。

そんなある日の昼下がりの時間。たったひとりになってしまった今の私の過ごす時間。


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宝くじが当たったら・・・・・・・・・・祥一郎の部屋

2016年04月05日 | ひとりぽっち
そうだな・・・・・・・・・・・・・

広さは3LDKくらいでいいかな。あまり広いと掃除も管理も大変そうだし。

リビングは12畳くらいほしいかな。

中央に掘りごたつがあって、大きな長いソファーも置きたいな。私は胡坐が欠けないので、それが楽だな。


そしてふかふかの絨毯を敷いて、欲を言えば暖炉なんか有ればいいな。マンションだと暖炉式の電気ストーブか。

勿論床暖房完備。

ダイニングには、7~8人くらい座れる、檜の匂いのする大きなテーブル。客を沢山呼べるように。

それから、キッチンからテーブルに直接料理が出せるようになっている。

キッチンは広い方がいいよね。
使いもしない洋食器や和食器が一杯良入る棚と、埋め込み式のコンロは四つくらいある。

冷蔵庫はそれこそ5人~7人家族要の大きなもの。

家庭用の大き目の冷凍庫も欲しいなあ。


風呂は二人一緒に入れる位の広さが欲しい。

カランが二つ有って、一緒に身体が洗えて、バスタブも一緒に入れる、足の伸ばせるくらい大きいものを。ジャグジーは必須だな。



祥一郎の部屋は8畳くらいでいいかな。

あいつは小物が好きだから、それがかわいく綺麗における棚と、コスメも好きだから、香水や化粧品が整然とおけるお洒落な段違いの棚も。

寝相が悪いからセミダブルのベッドも要るだろ。その上にトゥルースリーパーなぞ置いて寝易いように。

衣装持ちだから、大き目の箪笥も二つ必要だな。あと整理ダンスも。

パソコンデスクと、スペックの良いノートパソコン、大きなプラズマテレビとDVDリコーダーと、あいつは音楽が好きだから、オーディオ用品も一通り必要だ。

8畳じゃ狭いかな・・・・・・・・・

なにやら小坂明子の「あなた」っていう古い歌の歌詞みたいな内容になってるな。


そしておっちゃんの部屋は・・・・・・・・・・あれ?殆ど考えて無かった・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・


誰もが考える、もし宝くじが当たってマンションが買えたならする想像。

なにやら祥一郎の喜びそうな妄想ばかり考えてたな。

実生活ではあいつに貧しい思いばかりさせてきたから、たまに宝くじを買うとそんなことばかり夢想していた。



もしも、もしも今私にそんな幸運が巡ってきたらどうするだろう。

泣くかもしれないな。

なんで今頃って。なんで祥一郎も居ないのにって・・・・・・・・・・

なんでこの幸運を共有できる人はもう居ないのにって・・・・・・・・・・・・・