私と出逢う遥か前、学生の頃祥一郎はイラスト関係の専門学校に通っていた。
今住んでいる赤羽と言う街にほど近い、王子近辺にある学校だった。
その後十何年後に、また通った学校の近く住み、そして人生を終るなんてなにやら因縁を感じてしまうが・・・・。
ここで祥一郎が残した少しばかりのイラストを紹介しようと思う。
彼のイラストをご覧になって、彼の人柄を想像して頂けたら幸いだ。
サンタだね。
いつ頃描いたんだろう・・・・この頃はまだクリスマスを誰かと祝っていたのだろうか・・・・
文化祭の時に、祥一郎はこんな格好をしたのだろうかと思わせてしまうイラストだ。
コケティッシュで、かわいい。
こ、これは天使?祥一郎は天使になりたかったのだろうか。
あちらの世界で修業して、天使になれたらいいね。
これはいっしょに観に行ったミュージカル「李 香蘭」のイメージかな。チャイナドレスを着ている。
憂いを帯びた、人生に疲れた女性のようにも見える。
誰かこんな知人がいたのだろうか。それとも祥一郎の内面を表したのかな。
サイケディリックなこのイラストは、胸のマークを見ると、ユーミンだと思う。少しディフォルメして描いたのだろう。
一緒に行った「シャングリラ」というコンサートで、こんな帽子をかぶってステージで踊るユーミンを描いたに違いない。
曲名は確か「真夏の夜の夢」だったはずだ。
物思いに耽る祥一郎の自画像かな・・・・・遠くを見て、何を思うんだい、祥一郎よ・・・・
宝塚の女役か、誰かのコンサートを思い出して描いたのだろうか。
松田聖子のような印象も受ける。
これもチャイナ服を着ている。
これも一緒に観に行ったミュージカル「エビータ」をイメージしたものだろう。
アルゼンチンの女性大統領の話だった。
イラストに「エビータ」と書いてある。
大阪に居た頃、それはそれは可愛がっていたシャム猫のレイコだね。
お前の大阪での初めての友人だったのだろう。
きっと今頃そっちの世界で、一緒にすごしているのだろうね。
これは私と出逢った頃の祥一郎だと思う。
あの頃は短髪では無くて、ミディアムヘアだった。
おりにつけ、イラストを描くのが好きだった祥一郎。
私の特徴をよく表したイラストも描いてくれたのだが、いくら探しても出てこない。
それが残念だ。
もうあいつの新しいイラストは見られない。
それとも天国で、美しい景色、美しい物を見ながら、また腕をふるっているのだろうか・・・・・・・