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ドル円等のトレンド分析(2022年7月2日)

 毎週土曜日に行っている個人的なトレンド確認用の分析の7月2日分。5月30日から7月1日の動きをまとめている。


分析結果と各ペア動きのまとめ

 まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく(見方の説明は2020年2月3日のブログ記事参照)。




 各通貨ペアの日足チャートは以下の通り。


 出所:セントラル短資FX|為替チャート一覧(https://www.central-tanshifx.com/market/chart/)


 ドル円は、5月はゆるやかな調整を続けていたが、戻り歩調に転じて6月3日には21日移動平均線をしっかり上抜け、雇用統計もよくて131円手前まで戻した。そして6月15日のFRBの0.75%利上げ決定前に135.5円まで上げ、2002年2月の円安水準である135.2円をあっけなく突破した

 しかし、利上げ決定後のFRB議長会見で利上げペースの鈍化が懸念されたほか、6月15日のスイスの突然の利上げ(-0.75%⇒-0.25%) もあり、6月16~17日の日銀金融政策決定会合で日銀がスタンスを変更するのではないかとの懸念で少し円高に振れた。

 結局、日銀はまったくブレなかったため一気に円安の動きが強まり、136.7円まで上げ、少し調整を挟んだ後、6月29日には一時137円台に到達した。実に約24年ぶりの円安水準だった


 ユーロドルは、量的緩和終了と利上げ期待で$1.07台を保っていたが、6月9日にECBが7月1日に量的緩和終了し、7月から0.25%の利上げを開始する方針を示したのを受けて急落した。 市場の期待より、利上げペースが遅そうだったからだ。6月15日には、5月13日の安値に迫る$1.035台まで下げた。その後は$1.06を回復するまで戻したが、上値が重い動きを続け、6月30日に再度$1.04割れまで下げ、7月1日に$1.036台を付けた。

 ユーロ円は、連続陽線を続けて6月8日に144.2円台まで上げたが、その後は6月16日に137.8円台まで反落した。その後戻して、6月22日と28日に144.2円台を付けたが上値が重く、7月1日に一時139.7円台まで下げた。



各国の動きとニュース

 6月3日の米雇用統計は、失業率は予想ほど改善しなかったものの、非農業部門雇用者数は想定を上回ったほか、前月分は上方修正されたのでドル買いの動きとなった。



 6月10日の米消費者物価指数(CPI)は前年比8.6%の上昇となり、予想外のインフレ加速で40年ぶりの水準だった。



 6月15日のFOMCの利上げ決定を控えて、市場では大幅利上げ実施後、来年中に利下げへ進むと予想して織り込み始めていた。



 6月15日のFOMCでFRBは0.75%の利上げを決定し、27年ぶり上げ幅だったが、6月10日のCPIの加速を受けて0.75%という見方が増えていたので予想通りだった。



 FOMC後のパウエル議長の会見で、0.75%の利上げは一般的にはならない旨を発言したので、市場金利は低下した。市場は先を読もうとし、それに従って債券の売買がなされ、金利が動き、為替が動く。

 6月29日の時点で、債券市場では、米政策金利は来年はピーク付けた後に0.5ポイント低下することが想定されている



 6月9日にECBは、量的緩和を7月1日に終了し、7月に0.25%利上げし、インフレ次第で9月にも大幅引き締めを行う方針を示した。ただ、この内容では市場の期待より利上げペースは遅く、ユーロ安となった。



 6月17日に日銀の黒田総裁は、 金融引き締めは「適切ではない」として緩和継続を強調した。


 円を刷って国債を買うだけだから無制限にできそうだが、実質的に財政ファイナンスになっている状態がひどくなる。イールドカーブコントロール(YCC)に限界は本当に来ないのだろうか。突然限界となって、急激に金利が上昇し、急激に円高に振れる可能性も懸念せざるを得ない。


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