トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

バカの国 その三

2021-06-13 21:10:04 | 読書/ノンフィクション

その一その二の続き
 本書には海外のクレーマー・バカも紹介されており、やはり海外の“バカ”はスケールが違うと感じる。中でもカナダの「尻を出した女子大生」は凄まじい。
 あるドーナッツチェーン店で女子大生がトイレを使わせてほしいと申し出たところ、店員はそれを拒否する。すると怒り狂った彼女はその店員の目の前でいきなりズボンを下ろし、尻を丸出しにして脱糞する暴挙に出た。その様子は店の監視カメラに全て記録されていた。
 それでも怒りが収まらなかった女は、あろうことか出したばかりのホヤホヤの「物」を手掴みするや、男性店員に向かい投げつけたそうだ。女は従業員の通報により、駆け付けた警官に店を出たところ逮捕された。

「動物園のゴリラが観客に向かって同様の行為をすることは聞いたことがありますが、まさか人間が、それも飲食店でするなんて驚きです」という著者。件の女子大生の年齢は記載されていなかったが、幼稚園児以下としか思えない。件の女子大生が白人なのか有色人種なのかは不明だが、この種の女が日本に現れないことを祈るばかりだ。

 メルマガ配信日2016/07/22付の記事にはイタリアのケースが載っている。ナポリ近郊にある人口1万1千人の小都市ボスコトレカーゼでは、市役所職員の約半分に当たる23人が、「ずる休み」の罪で逮捕されたという。
 イタリア政府は最近、ずる休みに対する取り締まり強化を発表しており、今回も警察が仕込んだカメラに職員がタイムレコーダーに出勤記録を付けてから私用で職場を離れる様子や、複数のカードを機械に通して出勤していない同僚の出勤記録を付ける様子などが撮影されていたことから判明したそうだ。

 市役所は職員の大量逮捕により人手不足に陥ったことで、大半の業務が停止する事態となっているようだ。しかしよく考えれば、それもおかしな話だと著者はいう。「ずる休み」をして職場にいなくても日常業務に支障が出なかった者たちがいなくなっても、急に人手不足にはならないはずだから。市長は地元テレビに対し、「役所を閉鎖せざるを得ないだろう」と語っているそうだが、そんな役所は本当に必要だろうか?
 公僕の観念の薄いことで知られるイタリアの役人でも、ずる休みで逮捕される市職員がいたことには呆れたが、日本では警察が役所にカメラを仕込むこと自体、難しいのではないか?今の処はその必要がないとしても、同じ公務員ということで、「武士の情け」がまかり通ることも考えられる。

 読書メーターには本書へのレビューが108件(※2021/06/13時点)寄せられている。人気作家ではあっても、日頃の言動から百田尚樹氏には左派はもちろん保守派からの批判も少なくない。中でもブルーツ・リー氏のレビューは風変りだったので、一部引用したい。
これは、総叩きだな、と思った。 思想の左右なんて、この作家には関係ないんじゃなかろうか。 右は自民党から、左は共産党まで、とにかく作者の感覚で「気に入らない」と思ったものは、どんな事でも叩く、という感じ……よっぽど批判をする事が大好きな人なのだろうか……

 ブルーツ・リー氏、ひょっとして中立派に擬態したサヨク?と思ったが、自己紹介には「障害者施設に籍を置きつつ、現在は地元図書館で純文学作品を執筆中」「双極性障害を患っており、自分にできる事を模索中」の大学生とあった。双極性障害という病名は初めて知ったが、純文学を執筆するのはこの手合いがいるのか?尤もどんな事でも叩くのは百田氏に留まらず、海外の作家の批判精神はさらに凄まじいのだが。

 拙ブログにも明らかな特亜ウヨによる百田叩きが現れており、『カエルの楽園』に対し、以下のコメントがあった。
Unknown (たろう)
2018-02-07 20:14:27
こんな薄っぺらな内容の同人誌で安全保障問題が総括できるなら誰も苦労はしませんよ。

 その1年前にも“通りすがり”から、記事とは無関係の儒教的男尊女卑思想丸出しの「男にはプライドがある」という長文コメントがあり、“たろう”とはまず同一人物と見ている。そのため私からも存分にコケにするレスをした。

たろう へ (mugi)
2018-02-08 21:48:25
 貴様、「同人誌」の意味を知っているのか?この記事にせよ、百田氏の作品にせよ「同人誌」ではない。
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/156130/meaning/m0u/
 まして記事は読書感想に過ぎず、何処で安全保障問題を総括している?文章も満足に読めない先天性言語障害者か。

 無名のネットユーザーだけでなく、2015年7月には河北新報でも、一面全面を使った百田氏へのバッシング特集をしていた。当然本書は河北新報の書評に取り上げられなかったが、暇つぶしには実に面白い作品だった。

◆関連記事:「男にはプライドがある
報道関係者の皆さん、頑張って!

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