ネットでは男なのに女を名乗る、所謂“ネカマ”がいるが、正反対に女が男と偽る“ネナベ”も存在する。これも匿名故にやれる詐称だが、本物の女から見ればネカマのおかしさに気付くように、ネナベも男からすれば違和感を覚えるだろう。実は私も男と自称こそしなかったが、実質的にはネナベだったし、ネナベについて書いてみたい。
私が個人用PCを買い、家で本格的にネットするようになったのは2002年秋だった。当時はネット掲示板を見たり、書込む程度で自分のサイトは持っていなかった。そしてネットニュースで女性がトラブルに巻き込まれるケースも度々紹介されており、男より女の方がネットトラブルの被害が多いことを挙げ、女性は性を公開しないことを勧めていた米国人ジャーナリストもいたほど。
2003年頃、1年ほど2ちゃんねるをしていたことがある。トラブルを避けるために私は男とは言わなかったが女とも名乗らず、一人称も「漏れ」を使ったのは自衛手段もあり、女に対しヘンな粘着や妄想をする一部ねらーを避ける目的もあった。決して女言葉は使わなかったし、誤解したねらーから「黙れ、ハゲ!」と言われたのは、むしろ嬉しい“誤解”だった。
2005年5月末、ブログ開設時も性別を非公開にしたのも上記の理由があり、当時は私に限らず性を公開しないブロガーも少なくなかった。それでも記事やコメントから私が女なのは分かるだろうと思い、あえてそのままにしていた。現に拙ブログがきっかけでメル友になった男性がいるが、コメントからこれは絶対に男ではないと確信したという。
しかし、女性と名乗るブロガーも増えており、ありのままの性を隠すのも卑屈と感じたため、2011年1月はじめ、やっとカミングアウトすることにした。常連さんの多くが私を男だと思っていたのは予想外だったが。
私は未だにオンラインゲームをしたことがないが、女性ゲームプレイヤーの中には男を自称する人もいるという。これも上記と同じ理由で異性のベタベタが鬱陶しいため、ネナベをするそうだ。ネットにおける匿名性を非難する人物は多いが、著名人や医師、企業家、学者などの職種と違い、無名の一般人ならトラブル回避のため匿名は認められてもよいはず。たとえ匿名でも信憑性を感じさせる発言ならば、構わないと私は思う。
同時に匿名を悪用、デマを並べ立て虚言癖を発揮する場になっているのがネット世界。ネナベにも異様なタイプがおり、男と名乗りながらやたら男叩きに興じる「フェミ(ニスト)ネナベ」がいるらしい。試にネナベで検索したら、「ネナベの特徴」というサイトにその詳しい実態が紹介されている。これだけネナベを観察・分析する管理人の心理も興味深いが、ネナベの特徴で挙げられた数多くの指摘は私にも耳が痛かった。
例えば「ヒスもち」「自己主張が強い」「乱暴で喧嘩っ早い」等々。ブログで度々書いているが、私は感情と好悪の起伏が激しく、モロに感情的になる。要するに口が悪いのだ。娘時代、母から女らしくしなさいと注意されたこともあった。もっとも母も若い頃じゃじゃ馬と呼ばれていたそうで、とかく悪いことは似るのだ。
また管理人は、「流れに関係無く突然学歴や職種の話を持ち出す。自分が内心憧れている学歴、職種の話を」とも述べているが、これはネナベと違い性を隠さない女にも当てはまる。女の見栄もあり、匿名ネットの世界なら詐称は容易で、その類の女は意外に多いのかもしれない。男にもその種の嘘つきはいるが、特に女は虚栄心が強い。
流れに関係無く突然学歴や職種の話を持ち出した女を私も知っている。ネナベではないが彼女らもフェミ臭プンプンだった。彼女らがワーキングウーマンを気取り専業主婦を非難していたのを憶えている。自分から突然学歴や職種の話を持ち出しながら都合が悪くなるや、「ネットで学歴や職歴など、どーでもいいじゃん」と居直る女もいた。虚言癖にふけるのは、リアルでの惨めさへの埋め合わせとしか見えない。
その二に続く
◆関連記事:「ネカマ」
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