その一の続き
日本でのゲイの立場について以前コメントがあり、私もそれに返信した。
Unknown (ももんが)
2010-03-16 23:46:51
日本においてはゲイの社会的立場「腫れ物」「おもちゃ」のようにしか思われてないんじゃないかと思もえました。
日の丸を肯定する者にもゲイを認める人はいるのか 日の丸を否定する人にもゲイを認める人はいるのだろうか と考えると前者は勝谷誠彦氏くらいしか思い浮かびませんが、後者はある程度存在しているのではないかと推測されます…
ももんが さんへ (mugi)
2010-03-17 22:06:12
上記の記事にもリンクしましたが、アメリカも大都市は別にせよ、保守的な地方となれば身体生命の保障も危ういのだから、この落差はスゴイ。これが第三世界なら「危険物」「処刑者」扱いになる国もある。世界は広いから、それも当然でしょう。
マスコミ御用文化人の勝谷誠彦氏なら、ゲイを認めざるを得ない。ただし、日の丸を肯定する無名者でゲイの存在を認める人もいると思いますよ。逆にアメリカで国旗を否定するゲイを認める人がいたとしても、極めて稀でしょう…
「キリスト教は平等か」というブログ記事があり、私はここで初めて「ウエストボロ・バプティスト教会」を知った。wikiによればこの教会はローマカトリック教会、ムスリム、ユダヤ人だけでなく、スウェーデン人、カナダ人、アイルランド人、イギリス人、メキシコ人、中国人、アメリカ人までも糾弾するそうで、特に目の敵にしているのが同性愛者。
さらに「イラク戦争で亡くなった兵士達の葬儀の場にたびたび押しかけたうえで、『神よ、米兵を殺して頂いた御英断に心からの感謝を送ります。』『神よ、9/11に感謝致します。』などといったピケを張る、更には息子の葬儀に涙を流す母親に対して『なにを泣いている。お前の息子はホモの国(アメリカ合衆国)のために戦ったゆえに神の天罰で死んだのだ。』などと叫ぶ」という。
この教会のプラカードには "God Hates Fags" (神はオカマを嫌う) 、 "Fags Doom Nations" (オカマは国家を破滅させる)の文句もあり、あまりにも過激な行動ゆえ教会は法規制を受けることになったそうだ。
それにしても、同国人の兵士の葬儀に押しかけ、悲嘆に暮れる遺族の目の前で息子が戦死したのは天罰と嘲る神経は全く理解できない。日本の震災を狂喜する隣国人とも事情が異なっているし、何でも同性愛者と結び付け天罰という妄言そのものだ。この教会の反同性愛スローガンのひとつ "Fags Die, God Laughs" (オカマが死ぬと神は笑う)とは、神ではなくメンバー自身の心境なのだ。
ウエストボロ・バプティスト教会の類は極例の泡沫カルトだろうが、米国には同性愛を敵視する保守的な教会も依然として存在するのだ。欧州は米国よりは脱宗教化が進んでいると思われるが、依然としてカトリック総本山が君臨している所でもある。
イスラム圏はさらに同性愛には非寛容で、度々欧米の人権団体から批判を受けている。そのためか日本でも中東世界では同性愛は厳禁といったイメージを持つ人もいるし、その姿勢を批判しているブログを見たことがある。この辺は私から異論がある。
日本も含め19世紀半ば頃までは、東洋諸国の方が欧米世界よりもずっとゲイに寛容だったのだ。東洋に来た欧米人はそれを見て、堕落し野蛮な風習と蔑み、東洋的停滞と嘲っていたのを知る人がどれだけいるだろう?しかし、東洋諸国も西欧の影響を受け、近代以降は同性愛の習慣を恥じるようになり現代に至っている。
現代では一転して、同性愛者を処罰する東洋諸国を欧米世界が非人道的と糾弾する有様。特にイランにおける同性愛者迫害は悪名が高く、日本人もそれで処刑対象は酷過ぎると思うのが大半ではないか。「イスラーム世界の少年愛」には、この種の行為は19世紀半ばになってもイランで盛んだったことが載っている。イランの為政者にこの史実を突き付ければ、狂ったように否定するのは想像に難くない。同性愛について認識が大きく変わったのは東も西も同じらしい。
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自由であるべきと思います。
イスラム社会の問題はここですね。宗教が公的支配そのものなので私的な自由が狭い。
一方で、近代国民国家としては人口増加や社会に共通の価値観が求められ、それまではど
ちらかというと私的な領域であった教育や倫理観に国家が介入するようになっています。
それに宗教が利用されているのではないかと思います。
あと近代以前の宗教集団では女人禁制や妻帯禁止のため宗教を問わず少年愛が出てきます
。
これと大人同士の同性愛は分けた方がいいかもしれません。
イスラム世界も様々ですが、建前上は政教一体が大原則、未だに宗教が公的支配する国が大半なので、私的な領域が極めて限られてくる。宗教改革もされない状況だし、近代自由主義や近代国民国家の形成も難しいのです。
近代自由主義、近代国民国家を確立している米国で、なぜ宗教が介入してくるのか、貴方のコメントでやっと分かりました!仰る通り近代以前は教育や倫理観は私的な領域だったのに、それ以降は国家が介入するようになりました。日本も選挙では宗教勢力が介入しています。
確かに近代以前ならどの宗教でも、少年愛が見られました。少年愛といえ、同意というよりもパワハラが実態だし、現代なら性的虐待として認められない行為です。少年愛には寛容でも大人同士の同性愛となれば、近代以前は西欧でもタブーだったと思います。オスカー・ワイルド裁判も近代です。それが一応認められるようになったのは、20世紀後半の先進国からでしょう。
ウエストボロ・バプティスト教会類は本当に論外ですが、自由な国アメリカには同性愛に批判的なキリスト教保守派が政治的に大きな影響力を保持しています。逆に言えば、だからこそタブーを打ち破ろうと過激な行動を取る人物が登場するのです。
例えば、マリリン・マンソンがいい例でしょう。何とも悪趣味なことに大ハリウッド女優、マリリン・モンローと猟奇的殺人鬼、チャールズ・マンソンからステージ・ネームを
取るという凡人には理解しがたい事を初め、グロテスクとも言える女装やメイク、物議をかもし出す問題行動など
アンチ・クライストを体現しているかのような人物です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3
http://www.youtube.com/watch?v=NPQD7KxutcM
>両親によってカトリックの私立中学校に入学させられ、ハルマゲドンやイエス・キリストについて嫌というほど教え込まれた。使用していたノートに、「こんな生活やだ」との一文を何度も繰り返し書き続けたらしく、そのノートを見た親や教師に幾度も殴られたという。その反発から麻薬や煙草に手を出し、さらにタトゥーを入れるなどして素行不良になった結果、退学処分を受けた。それが現在の反キリスト的な歌詞などを書くようになった。周囲には「変態ポルノを見せつけてくる年上の親戚」や、「服を脱がせて囚人ゲームに興じる隣人」、「ベトナム戦争中に秘密部隊に属し、無辜の一般市民を多数殺害した父親」、「地下に自身のアブノーマルなマスターベーション専用の部屋を設けていた祖父」など、常軌を逸した人間が多かった。
>コンサート活動には非常に精力的で、大規模な仕掛けや趣向を凝らした演出を欠かさない。紋章入りの真っ赤なたれ幕と黒焦げの星条旗の前で、ナチスさながらに壇上で歌い叫ぶなどといったことを行う。聖書を破り捨てるなどの演出から、ライブ会場の前にてキリスト教の団体による抗議デモが見られることが珍しくない。
>マンソンには常に反キリスト教のイメージが付きまとう。しかしマンソン自身は、単なるキリスト教批判ではないと主張している。「俺は本当の神を憎んだことは一度もないが、人々が信じる神は大嫌いだ」はその一例。
>高校生の頃にダーウィンやニーチェ、フロイトを読んでいたことも影響している。とりわけニーチェの著作「反キリスト者」から受けた影響は大きい。
それでは”Jesus is friend of mine”をお聞きください。彼がどれだけキリスト教を批判し、軽蔑しているか分かると思います。”イエス様はオレのダチ”というタイトルです。
http://www.youtube.com/watch?v=7J54s1FSwLU
米国にはまだまだ同性愛者に非寛容なキリスト教原理主義者が少なくないことを、日本では一般に知られませんよね。マリリン・マンソンはケバくて好きではありませんでしたが、彼の過激なパフォーマンスの背景を初めて知りました。
彼が何かと叩かれているのは知っていましたが、リンク先のwikiに、「事件のことで俺が糾弾される理由は分かる。俺を犯人に仕立て上げれば(マスコミに)都合が良いからだ」と冷静なコメントをしていたことが載っています。
また、「毎日視聴するテレビのニュースで、人は恐怖を詰め込まれる。アメリカ政府とマスコミが恐怖と消費を煽っている。アメリカの経済はそういう仕組みになっている」の発言も考えさせられます。日本も同じだから。
紹介された”Jesus is friend of mine”ですが、私にはお笑い系にも見えました。ローマ法王のコスプレも笑えたし、米国人クリスチャンよりも異教徒日本人の方が楽しめるかもしれませんよ。
日本のロックバンドに聖飢魔IIがありましたが、キリスト教の重圧のない日本ではお祭りとファッションの感覚ですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=w_07yqmJUIc
宗教職業人の少年陵辱は近代以前、過去の話ではありません。日本の仏教世界ではうやむやのうちに妻帯が認められてしまっているので下火でしょうが、キリスト教世界では現役の犯罪です(笑。
http://blog.goo.ne.jp/worldnote/e/e8dbf1673eaefa4064cfc440233ad96f
リンク先の記事ですが、本当に酷い事件ですよね。やはり聖職者の独身を義務付けるカトリックのシステムに問題があるのではないでしょうか?プロテスタントの牧師はその種の行為はやはり少ない?この問題は根が深そうです。
独身はカトリックの専売特許ではありません。プロテスタントにもこんな気持ち悪い組織があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%BC%E5%85%B1%E5%90%8C%E4%BD%93
テゼ共同体という組織は初めて知りました。これを初期に日本に紹介した人物の一人がカトリックの犬養道子氏でしたか。氏はテゼを「20世紀の奇跡」と評したそうですが、彼女は独身でしたね。