その一の続き
現代、女性問題の論客(?)で最も知られているのは田嶋陽子氏だろう。何かと「××では~」と欧米諸国を引き合いにし、日本社会を貶しつける典型的な“出羽の守”でもある。彼女に限らずメディアに登場する日本の知識人には、この類ばかりが目立つ。
英国留学体験を持つ田嶋氏が、英国の“進んだ”社会を礼賛するのは無理もないが、なぜ氏はそんな英国に留まらず帰国したのか、奇妙に感じている人も多いはず。それほど女にとって暮しよい国なら、男尊女卑の日本に戻らず現地に永住すればよいのに、そうしない面だけでこの人物の出鱈目さが判る。
田嶋氏がなぜ日本に戻ったか?英国ではあの程度の日本人研究者は必要とされず、留まっても良い職を得られないことは想像がつく。英国に居続けたいなら現地の男と結婚するのが早道だが、魅力もなく求婚者をゲット出来なかったのが実態だろう。当人は恋愛は沢山したと言っていたようだが、同性には稚拙な女の見栄としか見えない。毛色の変わった女に興味を示すのは英国男も同じだし、或いは“試乗”された体験はあったかもしれない。それでも結局は「乗り捨て」となったか。
高等教育を受けたというプライドもあり、偽装結婚をしてまで現地に留まる術も持たず、ましてレストランで働くことは耐えられない。居場所が得られず日本に出戻りしたのだ。
結婚歴もなく子供もいない氏が結婚や少子化問題に言及するのこそ、同性から見ても滑稽以外の何者でもない。これなら未婚の母の方が遥かに説得力もあろうに、氏のような独り者を頻繁に出すところに、他国の道具となっている日本のマスコミの惨状が出ている。
氏はまた性犯罪や性問題へ過敏に反応するが、男女平等の先進国であるはずの欧米諸国で軒並み性犯罪が多いのは、何を意味しているのだろう?米兵は日本を含め世界の駐留地で性犯罪を繰り返すのは書くまでもなく、東南アジア諸国で少年少女を買春する欧米人が断然多いことを、日本のフェミニストは絶対言わない。
田嶋氏よりは知的だが、かつて「国際人」と持てはやされた作家・評論家に犬養道子氏がいる。彼女こそ女出羽の守の走りというべき人物だったし、欧米を持ち上げ日本を叩く姿勢でマスコミの寵児となっていた。そんな彼女のインタビューが2006年6月14日付の河北新報に掲載され、それで犬養氏が今は神奈川県奏野市にある高齢者専用住宅で暮らしていたことを知った。
氏も独身だったし、あれだけ欧州の福祉を称賛していたのにも拘らず、老いては日本の老人ホーム入りというのだから、結局は日本の方がよかったようだ。いくら設備の整った欧州の老人施設でも、キイロの老人ではさぞ居心地は悪かろう。カトリック信者の犬養氏に欧米批判を求めるのは酷だが。
私がインド・中東のような日本ではかなりマイナーな地域の歴史に関心を持ったのは、歴史好きの父の影響の他、上記のような女達への強い反発も背景にある。インド・中東史に拘る歴女も1人くらいいてもよいだろう…という訳で、拙ブログを始めたのだ。そのためずっと弱小ブログに甘んじている。
先日、拙ブログの数少ないコメンターの1人「のらくろ」さんから、興味深いサイトの紹介があった。セクハラ野次で一躍有名となった東京都議・塩村文夏に関連した記事「日本人男性が変わらない限り、日本の少子化は決して止まらない」、投稿者は江本真弓氏。全般的に香ばしく、ツッコミどころ満載の内容だが、インドの頻発するレイプ事件やパキスタンやナイジェリアの女性虐待を出だしに持ってきたのは異色だった。
江本氏自身も、「欧米でさえ、女性が教育を受け、セックス、結婚、職業、キャリア、人生を自分で決める権利を得たのは、ごく最近のこと。アメリカでさえ女性参政権は1020年、男女雇用平等法の制定は1964年だ」と書いている。米国の女性参政権が1020年というのは1920年のミスだが、指摘もないのか、そのままになっている。
「日本もまだ問題は多いが、それでも私は女性として日本と言う先進国に生まれ、自ら考える力を得るだけの教育を受けられたことを感謝している」と断わったうえで、「ただ日本人男性はどうだろうか」と矛先を向けている。続きを読むとインドやイスラム圏の暴力と絡めているのが分かり、冒頭での事件の引用は、記事を書くための具だったことが分る。のらくろさんはこれを「勘違い」と評したが、インド・中東オタクの私には格好のツッコミネタだった。
その三に続く
◆関連記事:「犬養道子氏へのインタビュー」
よろしかったら、クリックお願いします
最新の画像[もっと見る]
- 禁断の中国史 その一 2年前
- フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
- フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
- フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
- 第二次世界大戦下のトルコ社会 2年前
- 動物農園 2年前
- 「覇権」で読み解けば世界史がわかる その一 2年前
- ハレム―女官と宦官たちの世界 その一 2年前
- 図解 いちばんやさしい地政学の本 その一 2年前
- 特別展ポンペイ 2年前