『君戀しやと、呟けど。。。』

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『聖なる夜に』

2008-12-24 12:21:48 | 作品b 【掌編】
 仕事が入ってしまったからと、断わられたイヴの約束。食事はキャンセル、プレゼントも先渡し。
 でも、寂しい想いは残ってしまう。
 だから予約したケーキだけは取りに行った。そこには家族連れや恋人たちが溢れてた。
 人を羨んでは駄目。
 私は、そういう相手を選んだ。決して普通の人と同じ時に、同じような時間を過ごせない人を…

 芸能を生業(なりわい)とする人は、夢を売る世界の住人。
 現世に戻った時、夢の時間は終わってる。

 その彼が玄関のチャイムを鳴らしたのは、午前0時を過ぎた頃。
「急な腹痛ってことでバックれた。多分、バレバレだろうけど」
 そう言って、少しだけ肩を竦めペロリと舌を出した――。
              【終わり】

                        著作:紫草

 To be continued
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