少しだけ宣伝。 . . . 本文を読む
昨年、9/20~21 にUPしました「桔梗丸と櫻丸」
この度、下記サイトにて改題しUP致しました。
当時の蔭りが見え隠れしているのも、面白いかもしれません。
紫草Books 『花語り』 . . . 本文を読む
一頃に比べると、縁談の話も少なくなっていた。
雅景の振る舞いは、以前にも増して投げ遣りで、当主はホトホト困り果てていた。かといって放っておくわけにもゆかず、昨今では、ご機嫌取りのようなことまでする始末。家臣が、みっともないから止めて下さい、と頼み込むも効き目はなかった。
「若殿。いい加減、お館様の気持ちを考えて下さい。これじゃ、お子が駄駄を捏ねているのと同じですよ・・」
書の練習に、家臣数 . . . 本文を読む
世は戦国、の少し前。
貴族文化を微かに残し、それでも男たちは‘戦(いくさ)’のための武装を支度する。
土地は国と呼ばれ、国境は領地の争いの種となり、「世の中を統一する」という壮大な夢を、多くの武士が持っていた。そんな頃。
――ここに一つの国がある。
‘お館’と呼ばれる当主は、早くに北の方を亡くし、その後、後添えをもらうことはなく、たった一人の跡取り息子を育てあげた。勿論、侍女の手で細々な . . . 本文を読む